札幌市幌南小 第45回研究大会 自ら探究する姿勢育む 体育、社会など23授業公開(札幌市 2022-08-02付)
幌南小公開研(体育)
札幌市立幌南小学校(大牧眞一校長)は7月27日、第45回北海道小学校教育研究大会を開催した。研究主題「I(アイ)を築く子ども」のもと、1次・2次・3次合わせて23授業を公開。子ども自らが目標に向かいながら探究する姿勢の育成を目指す学びを展開した。
本年度は、2ヵ年研究の2年目。研究主題のもと、研究の視点に①学びの設計②学びの評価―の2点を設定している。
学びの設計においては「子ども同士、教材、教師など様々な関わりに仕掛けをすることで、子ども自ら目標に向かいながら探究する姿勢の育成」を目指す。
学びの評価では「評価基準を明確にした学びの設計をすることで、指導と評価の一体化および改善」「子どもの評価能力の育成」などを目指すこととした。
◆1年1組体育走の運動遊び
1年1組(余田峻也教諭、児童数32人)では、体育「つなげて!かえて!はしれール」を公開した。4人1組のチームを新幹線に見立て、直線を走るだけではなく、蛇行や障害物を飛び越えるなど、様々な走る技能を自然と高めていくことをねらった。
本時は、4時間扱いの4時間目。「曲がる」「回る」「越える」の障害物を駅に例え、18㍍のコースの中で駅を置く間隔と順序を自分たちで考えるもの。より速くゴールするための配置を試行錯誤する活動を通して、楽しみながら走る技能の定着を図った。
余田教諭は、3種類の駅を全て混ぜたコースにして「1つずつ入れてコースをつくってみよう」と本時の課題を投げかけた。児童たちは早速、チームに分かれ、コースに3種類の障害が描かれた駅を思い思いに並べた。「スタート!」の合図でリレーに挑戦した。
ゴール後、余田教諭は児童たちの半数を集め、先にゴールしたチームの置き方と自分たちの置き方を比較させた。児童たちは「ジャンプしたらそのまま走ることができそう」「(回る駅と他の駅の間隔は)広い方が回りやすそう」などと意見。余田教諭は「他のチームの良い所をまねしてみよう」と声をかけ、駅を配置する順序を再び考えさせた。
このあと、ゲームを再開。リレー遊びを通して、より速く走ることができるコースを工夫した。
◆4年2組社会ごみの処理と利用
4年2組(内藤広大教諭、児童数34人)では、社会「ごみのしょりと利用」を公開した。札幌市のごみ処理に係る施策や課題を切り口に、一人ひとりがどのように社会参画することができるかを考え、行動しようとする意欲の高揚をねらった。
本時は、10時間扱いの9時間目。前時までに、札幌市のごみの量や処理の方法、リデュース、リユース、リサイクルの考え方などを学んだ。
内藤教諭は冒頭、市が小学生を対象に募集しているごみ減量ポスターコンクールを提示。「大人もごみを出しているのに、どうして小学生から募集するのだろう」と問題提起した。
児童たちは「ごみを減らそうとする意識を子どものころから身に付けて、未来につなげていくため」「ごみを減らす意識が広がることが大切」などと答えた。
続いて、自分たちがポスターを書く場合、何を重視して書くかを問いかけた。児童たちは「3R」「食品ロス」「分別」などと発表。内藤教諭は「クロームブックに標語を書いてみよう」と呼びかけた。
およそ5分後、児童たちが記入した言葉をモニターに示したあと、児童同士で交流し互いの考えを共有。児童たちは、ごみを減らすために「必要のないものを買わない」「食べ残しを出さない」などと発表し、小学生のころから社会参画への意識を高めていくことの大切さを実感した。
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(札幌市 2022-08-02付)
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