札幌市平和都市宣言３０周年記念式典　戦争のない世界実現へ　メッセージ受賞者に表彰状

（札幌市 2022-08-09付）

入賞者が自身の作品への思いを説明した

　札幌市と札幌市教委は５日、札幌市教育文化会館で、札幌市平和都市宣言３０周年記念式典「平和のつどい～平和を未来へつなぐ」を開催した。市内の児童生徒などを対象に募集した「平和へのメッセージ」の優秀賞受賞者への表彰状授与式などを行い、戦争のない平和な世界の実現に向けて気持ちを一つにした。

　市は平成４年、人々が等しく平和に暮せる世界の実現を願って「札幌市平和都市宣言」を行った。核兵器の廃絶と世界平和の実現について考える機会とするため、様々な普及啓発に関する取組を進めている。

　ことしは平和都市宣言３０周年事業として、式典のほか、記念ロゴマークの募集や平和へのメッセージの募集対象拡大、タイムカプセルの開封などを行った。

　５日の式典では、平和へのメッセージ入賞者への表彰状授与式のほか、平成１６年に市内の平和大橋の完成を祝して、児童生徒からのメッセージを入れたタイムカプセルが開封された。

　開会あいさつでは、秋元克広市長が登壇。現在の世界情勢について触れた上で「このような時代だからこそ、宣言の思いがより強く受け入れられると思う。今回の式典などが、平和への尊さをあらためて理解するものになってほしい」と呼びかけた。

　つぎに、平和へのメッセージの優秀賞の表彰状授与式を執り行った。作品の紹介動画を視聴後、小学校の部の入賞者には秋元市長、高校の部の入賞者には、札幌オリンピックミュージアムの阿部雅司名誉館長が表彰状を手渡した。

　入賞者は自身の作品について説明。高校の部で入賞した髙口ののかさん（市立札幌開成中等教育学校４年）は「平和な世界の理想」と題して、オリンピックと平和に対する考え方の関係性への思いをメッセージにしたためた。

　「スポーツを通して、友情などを育むことがオリンピックの意義だと思う。私たちの今の世界や平和への考え方にも通ずるものがある」と説明した。

　このほか、姉妹都市のドイツ・ミュンヘンの学校から募集した作品と生徒からのビデオメッセージが紹介された。

　表彰式のあと、１６年に開通した平和大橋の完成時に、市民からのメッセージ約８００通を納めたタイムカプセルが会場に登場。当時の子どもや市民が描いたイラストや１８年後の自分への手紙などが紹介された。

　このあと、ＨＢＣ少年少女合唱団による合唱や、北海道出身のお笑いコンビ・アップダウンによる２人芝居音楽劇「桜の下で君と」が披露された。

(札幌市 2022-08-09付)