子の心診療　コンシェルジュ事業　３年度は相談９９６件　札幌市　前年度比１０１件増

（札幌市 2022-08-10付）

　札幌市保健福祉局は、子どもの心の診療ネットワーク事業の一環で実施しているコンシェルジュ事業の３年度相談件数をまとめた。３年度の相談件数は９９６件で前年度と比べ１０１件増加。市の第２期さっぽろ未来創生プランで掲げる目標の１２００件には届かなかった。市では、引き続き事業を進め、家族・子どもの心の悩みに寄り添う考え。

　市は、児童精神科を中心とした関係機関の連携体制を構築・運用するため、平成２９年度から子どもの状況に応じた適切な支援機関を案内するコンシェルジュ事業や、連携体制の全体管理・人材育成等を行う連携チーム事業を実施している。

　コンシェルジュ事業では、関係機関や市民からの依頼を受け、子どもの状態にあったより適切な医療機関等を案内。中学生以下の心の悩みを抱える子や発達障がいが疑われる子を対象としている。

　また、市では、第２期さっぽろ未来創生プランにおいて、コンシェルジュ事業の相談件数を４年度までに１２００件を目標に掲げている。

　ここ３年間の事業における相談件数をみると、令和元年度７１７件、２年度８１８件、３年度９９６件で年々増加傾向にある。

　市では、相談件数の増加傾向の要因について「発達障がいの認知度が増えていることや新型コロナウイルス感染症による臨時休業に伴って行き渋りによる不登校児童生徒が増えている」と分析。「引き続き事業を進め、家族・子どもの心の悩みに寄り添いたい」と話している。

(札幌市 2022-08-10付)