教員育成プログラム展開へ　教職志望の高校生調査　高校教育改善研で道教委

（道・道教委 2022-08-25付）

　道教委は２３日、第１回全道高校教育改善研究協議会をオンラインで開催した。道教育大学と連携して取組を開始する北海道高校「みらいの教員育成プログラム」の方向性を説明。生徒のニーズを踏まえ今後の事業を展開するため、教職を志望する高校生の概数を調査する方針を示した。

　プログラムは、高校段階から教員の仕事を理解して教員になるための素養を高めるとともに、教員を志す生徒の増加を図り、教員不足の解消につなげることがねらい。

　札幌北陵高校、旭川北高校、釧路江南高校の３校を拠点校とし、札幌北陵高では１０月１５日から「教員基礎」の授業を開始する予定。教育学や教育心理学に関する講義や道教育大附属札幌小学校での現場実習などを複数回に分けて実施する。

　協議会には高校長協会の本部役員や各管内の代表高校長２２人が参加した。

　開会に当たり髙橋宏明学力向上推進課長があいさつ。各課が教育行政上の課題について説明したあと、高校教育課の田原勇人課長補佐がプログラムの概要を説明した。

　道教育大学の玉井康之副学長は、教員志望者が全国的にも少ない本道の状況を踏まえ「教職を志望する生徒の増加が教師の資質向上にもつながる。教職の魅力を感じ、教育問題や教師の資質について経験してもらえれば」と今後の事業展開に期待を寄せた。

　続いて道教委が教職に関心や興味のある生徒数を把握するアンケート調査を実施する方針を説明。学校現場の負担を避けるため、生徒一人ひとりの聞き取りではなく既存の調査を活用するとした。

　参加者は「既にある調査を活用するなら負担は少ないと思う。教職を志望する多くの生徒が参加してほしい」と意見。部活動に励む生徒のため、部活動を通して教職に携わることを知る取組にも期待した。

(道・道教委 2022-08-25付)