札幌市　障がい者プラン２０２４　文化芸術活動への参加を　読書環境整備も　年内実態調査

（札幌市 2022-10-06付）

　札幌市保健福祉局は、６年３月からの障がい者福祉施策の指針となる「仮称・さっぽろ障がい者プラン２０２４」の策定作業に着手した。内容を全面的に見直し、新たに障がいの有無にかかわらず文化芸術活動への参加や読書ができる環境整備への取組も盛り込む予定。年内にも障がい児などを対象に実態調査を行い、プランに反映させる。

　プランは、障がい者の自立や社会参加のための基本的な支援策などを定めた「障がい者計画」、必要とされる障がい者福祉サービスの見込みなどを定めた「障がい福祉計画」「障がい児福祉計画」を１本化したもの。現行プランは、障がいへの理解促進や療育・教育の充実など１０分野に、それぞれ基本施策を設定し取組を進めている。

　６年３月で計画期間が終了することから、内容を全面的に見直す。国が来年３月に示す「第５次障害者基本計画」と市の実態調査などを踏まえて策定する。また、全国の各自治体に策定の努力義務がある「障がい者文化芸術活動推進計画」と「読書バリアフリー計画」を、プランに位置付ける予定。

　実態調査は、当事者のほか福祉サービス事業所や企業などを対象に７種類を年内に行う。

　このうち障がい児調査は、身体障がいや知的障がい、難病のある１８歳未満の男女計１０５０人を無作為に抽出して実施。学校での過ごし方や教育や療育に関する希望などを調べる。文化芸術の鑑賞や活動の参加有無、読書環境整備の推進に必要だと思う取組についても聞く。

　また、ヤングケアラーの状況を把握するために、主な支援者の年代を記入する欄を新たに設ける。このほか、当事者団体などにヒアリング調査を行う。

　今後は、障がい者施策推進審議会内に検討部会を設置し、審議を重ねた上で来年９月に素案をまとめる。３月の策定・公表を目指す。

(札幌市 2022-10-06付)