教育振興基本計画策定へ検討会議　子の学び知る機会を　札幌市教委　方向性など確認

（札幌市 2022-10-06付）

計画の方向性などについて意見を交わした

　札幌市教委は９月３０日、市内のＳＴＶ北２条ビルで第２回仮称・第２期札幌市教育振興基本計画の策定に向けた検討会議を開いた。計画内容や成果指標の方向性について協議。「子どもたちが学んでいることを大人が知る機会があってもいいのでは」「地域における学びの成果を測るものがあるといい」などの意見が上がった。

　平成２６年度に策定した現行計画が令和５年度に終了することに伴い、市教委は本年度、仮称・第２期基本計画の策定に向けた検討会議を設置。

　北翔大学の瀧澤聡教授、道教育大学札幌校の戸田まり教授、札幌大谷大学の和田佳子教授、札幌市ＰＴＡ協議会の壽原智子副会長の４人を委員に迎え、協議を進めている。

　今回の議事は、計画の方向性と成果指標の方向性。市教委が示した資料や他自治体の事例などをもとに各委員が意見を寄せた。

　計画の方向性については「子どもたちが学んでいることを大人が知る機会があってもいいのでは」「いじめ防止は本気で考えていく必要がある。そのためにもインパクトのある方針や施策を掲げてほしい」などの声が上がった。

　成果指標の方向性については「現行の成果指標をみると、ポジティブなものが多くやる気が出る。方向性はそのままにしてほしい」「地域における学びの成果を測るものがあるといい」などの意見があった。

　最後に、委員一人ひとりが計画への期待などについて発言。

　瀧澤委員は「会議を通して、教委が掲げている目標や施策、その実現に向けてまい進する姿が見えた。教員にもっと発信してもいいのではと感じた」と述べた。

　戸田委員は「策定後も時代の変化がいつ起こるか分からない。その時々の状況に応じて柔軟に変化できる余裕を持った計画にしてほしい」と期待した。

　壽原委員は「子どもたちの環境にもっと関心を持つためにも、親自身がアンテナを張って取り組む必要があると感じた」と話した。

　和田委員は「本質的なことから目を離さず子どもを育てること、子どもを育てるためには大人も育たなければいけないこと、これを大切にしたい」と強調した。

　本年度の検討会議は今回で終了。今後、委員から寄せられた意見などをもとに市教委が素案をまとめる。

　５年度は、公募委員を加えた新たな検討会議を設置し、より具体的な内容について協議していく。

(札幌市 2022-10-06付)