札幌市教委　ＩＣＴ活用研修会　学ぶ力育成ＰＧ作成へ　全国学力調査で現状把握

（札幌市 2022-10-13付）

オンラインで説明などを配信した

　札幌市教委は３、４日の２日間、学びの質を高めるＩＣＴ活用に係るオンライン研修会を開いた。２日間合わせて３００校が参加。全国学力・学習状況調査結果をもとにＩＣＴ活用に関する現状を確認するとともに、パートナー校同士での交流を通して２学期以降の推進に向けた見通しをつかんだ。

　全国学力・学習状況調査の結果等をもとに、自校およびパートナー校のＩＣＴ活用状況の実態を把握しモデル研究校やパートナー校の実践などを参考にしながら、自校における２学期の目標を設定し、ＩＣＴ活用の充実を図ることが目的。

　はじめに、教育課程担当課の寺田晋哉義務教育係長が市の現状や今後の見通しについて説明。

　国の動向などを示し、これからの社会を生き抜く子どもたちのために日常的な端末活用が求められていることを強調した。

　その上で、市における全国学力・学習状況調査質問紙調査の結果を紹介し、小中の接続、協働的な学びでの活用で課題が見られたことを報告した。

　さらに、ＩＣＴ活用状況に関する児童生徒質問紙と学校質問紙の数値の差に着目し「子ども一人ひとりの実感、目線で考えることを大切にしてほしい」と呼びかけた。

　今後の見通しについては、１２月までに各校でＩＣＴ活用についてのアンケートを実施。分析結果をもとに２学期の取組の成果と課題を見いだし、次年度の学ぶ力育成プログラムの作成に生かしていく。

　「アンケートや学ぶ力育成プログラムは、調査することや作成することが目的ではない。自校の検証改善サイクルを確立し、校内全体で取り組めるようにすることが大事」と強調。１年間の大きなサイクルだけではなく、常に細かいチェックとアクションを繰り返しながら推進していく「ＣＡリピート」の重要性を示した。

　また、校内全体での推進に向けて、モデル研究校に指定されている幌西小学校、山鼻小学校、稲穂小学校、美香保中学校、八軒中学校の実践紹介動画を参考にするよう呼びかけた。

　このあと、パートナー校同士で交流。全国学力・学習状況調査質問紙調査の結果から見えた課題、ＩＣＴ活用についてのアンケートで重視する視点などを話し合った。

　全体交流では、参加者から「パートナー校同士で担当者会議を行う必要性を強く感じた」「全体の構想を確認し、パートナー校と交流することで自校の成果と課題が明らかになった」などの発言があった。

(札幌市 2022-10-13付)