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札幌みなみの杜高支みな杜マルシェ　お客さまに学習成果を　学校祭に代わる新イベント
（札幌市 2022-10-12付）

事前準備で作業に取り組む生徒

　市立札幌みなみの杜高等支援学校（田中進一校長）は１日、学校祭に代わる新たなイベントとして「みな杜マルシェ」を開いた。９月２８日には、事前準備として協力企業のダスキンと協働で活動。クリーンアップコースの２年生９人が校内の抗菌作業に取り組んだほか、マルシェ当日の役割や動きについて打ち合わせし、来場者に快適に楽しんでもらおうと確認を重ねた。

　同校は「自分らしく生き生きと社会の中で活躍する生徒を育てる」ため、地域の関係機関や企業と協働した教育活動を推進。校内活動の講師に企業等の担当者を招いたり、現地学習を行ったりするなど、学びの場を校内だけに完結させず、より実践的な学習機会を創出している。

　こうした同校の特色、強みを生かした「みな杜らしい」イベントは何か、と教職員らで模索し、学校祭に代わり、みな杜マルシェを企画。生徒と企業等がコラボレーションしたブースを設置し、商品販売や体験機会の提供を行った。

　クリーンアップコースの２年生は、当日の会場内清掃、感染対策の実施・呼びかけなどを担当するため、協力企業の一つであるダスキンの担当者から役割分担や運営方法などについて事前にアドバイスを受けた。

　９月２８日には、杜ｃａｆｅを中心に校内抗菌作業に協働で取り組んだほか、事前の最終打ち合わせを行った。

　生徒たちは、ダスキンが実際にサービスとして取り入れている抗菌作業を体験。光触媒の薬剤を専用の器具を使って壁に噴霧したり、抗菌・抗ウイルスのコート剤をスポンジに染み込ませて机やいす、手すりなどに塗布したりした。

　最終打ち合わせでは、清掃、誘導・放送の各班が当日の役割分担や動きについて報告。「トイレ清掃の実施状況を分かりやすくするためチェック表を作った」「感染対策の呼びかけを放送するタイミングはいつがいいか」など、より良い運営に向けて意見を出し合った。

　ダスキンの久保島利之サービスマスターマネージャーは「自分たちの学びの機会でもあるが、第一優先はお客さま。まずはお客さまのことを考えて取り組んでほしい」と助言。

　生徒の一人は「みな杜マルシェとして新しくスタートするため、たくさんのお客さまが来ると思う。しっかりと対応し、楽しんでもらいたい」と意気込んだ。

　１日のマルシェ当日は、体育館やグラウンドなどに様々なブースや展示が並んだ。多くの来場者が訪れ、生徒たちの学習成果に目を細めた。

　グラウンドでは、ダスキンをはじめとした協力企業とコラボしたブースを展開。来場者のために様々なサービスを提供した。

　体育館では、１年生が総合的な探究の時間「ミナミククエスト」で学習した、南区の魅力を発信するための展示を設けた。７班に分かれ、クイズラリーやＰＲ動画、真駒内用水、区内のショップ紹介など、各自がテーマに基づいた調べ学習の成果を披露した。

　このうち南区のＰＲ動画では、区内１３の店舗を映像で紹介するとともに、店舗の名刺やチラシを配布した。動画を作成した横濱空来さんは「多くの人に“お店に行ってみたい”と思ってもらえればうれしい」と笑顔を見せた。