札幌市　４２年までの将来推計人口　４０万人減、１５８万人に　１５歳未満　８.５万減、１３・１万

（札幌市 2022-10-13付）

札幌市の１５歳以下の将来推計人口（クリックすると拡大表示されます）

　札幌市は、令和４２（２０６０）年までの将来推計人口をまとめた。２年度の国勢調査で１９７万人を維持していた人口は、４２年には１５８万人となり、約４０万人減少すると試算した。１５歳未満の子どもの推計人口は１３万１０００人となり、現在から約８万５０００人減少する見通し。

　２年を基準点とし４２年までの５年ごとの推計を行った。国勢調査をもとに、年齢ごとのグループの変化率を分析する「コーホート変化率法」という計算法を用いた。

　４２年の総人口は、１５８万人と推計。市の総人口はことし１月１日時点で、政令指定都市に移行した昭和４７年以降初めて人口減に転じた。平成２１年に始まった自然減を社会増で補ってきたが、自然減が９８６７人に上り、社会増の９５８７人を上回ったことで、この流れが崩れた。推計では令和１２（２０３０）年には１９４万人、２２（２０４０）年１８５万人、３２（２０５０）年１７２万人と減少していくと予想される。

　１５歳未満の子どもの人口について市は、平成２７年の国勢調査（２２万１０００人）をもとに、令和４２年の人口を１３万３０００人と試算していた。今回、令和２年の国勢調査（２１万５０００人）をもとに見直すと、１２年には２０万人を割って１８万５０００人、２２年には１６万４０００人と推計。４２年には、少子高齢化によって自然減がさらに増大することから、１３万１０００人になると下方修正した。現在から８万５０００人減少する見通しだ。

　年齢別では▽０～４歳３万９０００人（２年度比２万６０００人減）▽５～９歳４万３０００人（同３万人減）▽１０～１４歳４万８０００人（同２万８０００人減）▽１５～１９歳５万５０００人（同３万人減）―年齢層が低くなるにつれて少なくなると試算した。

　２年度の合計特殊出生率は１・０９で政令指定都市２０市の中で最も低い。市の人口の現状分析と将来展望を示す「第２期さっぽろ未来創生プラン」人口ビジョン編では、６年までに合計特殊出生率を１・４２まで引き上げる目標を設定している。

　一方で、市内の２年度の婚姻数は前年比９８６組減の９１３１組で戦後最少だった。婚姻数の減少や晩婚化に合わせて出生数が減る傾向にあるため、今後の出生数をさらに押し下げる可能性がある。

(札幌市 2022-10-13付)