帯広市　第４次食育推進計画骨子案　食生活を見つめ直す　給食活用した体験活動充実

（市町村 2022-10-20付）

　【帯広発】帯広市は第４次食育推進計画の骨子案をまとめた。朝食欠食や食育への無関心層の増加等を課題とし、「食生活を見つめ直す」「食から地域を理解する」などを基本方針に掲げた。学校等では、給食を活用した食育や体験活動等の充実を図る。家庭・地域を含め、新たな日常や食を取り巻く環境を意識した食育を横断的に推進する。

　５～９年度を計画期間とする第４次は、国や道の食育推進に関わる計画を踏まえ、現在制定に向けて作業を進めている「仮称・市食育推進条例」に基づき策定する。

　市は第４次の計画策定に向け、３年度に小中学生を含む市民対象のアンケート調査を実施し、第３次計画の取組における達成状況等を分析。学校給食における地場産野菜の導入率や家族等と食事を共にする児童生徒の割合は上昇したものの、朝食の欠食や食育への関心などにおいて、目標値より遠ざかる結果となった。

　調査結果を踏まえ①市民全体の朝食欠食の増加②若い世代の食生活の乱れや栄養バランスの偏り③食育への無関心層の増加④新型コロナウイルス感染拡大や世界情勢の変動に伴う食に対する関心の高まり―の４点を、食育を巡る現状と課題として挙げた。

　目指す姿を「全ての市民が生涯にわたって“食”に関心を持ち、健全な“身体”と“心”を育み、食の魅力があふれる元気な“地域”を育みます」とした。基本方針は「食生活を見つめ直す」「食を大切にする」「食から地域を理解する」の３点。

　施策の展開において、学校や保健所等では、給食を活用した食育や地産地消の推進、農作業体験や調理体験等の充実、食文化への理解促進などに取り組むとした。また、新たな日常や食を取り巻く環境を意識した食育を、家庭や地域を含め横断的に進める。

　推進に当たっては、庁内関係各課で構成する食育推進委員会が目標値を設定して進捗管理を行い、食育の推進状況を把握する。

　計画は、１１月にパブリックコメントを実施し、２月の策定を目指している。

(市町村 2022-10-20付)