将来役に立つ経験に　札工高　工事現場見学会

（学校 2022-10-31付）

大型クレーンによる橋梁架設を見学した

　札幌工業高校（太田潤一校長）の生徒は１０月上旬、札幌市建設局主催の工事現場見学会に参加した。土木科１年生５４人が参加し、市発注工事２現場を見学。生徒らは大型クレーンによる作業工程などを目の当たりにし、建設業への関心を深めた。

　建設局は、近年の建設業における若年層の新規就業者の減少等による人材不足を受け、平成２７年度から建設業産業活性化推進事業を実施。以来、事業の一環として、建設現場で働くイメージをつかんでもらおうと学生らを対象とした見学会を行っている。

　今回の見学会では、午前に「豊平川水道水源水質保全管理センターほか新設」、午後からは「道道札幌北広島環状線仮称・屯田高架橋上部新設」を訪れた。

　午後に訪れた現場では、市職員が現在整備中の屯田・茨戸通に係る事業の概要や、橋梁の構造などを解説。また、これから行われる作業について「１３ブロックに分割された箱桁を大型クレーンでつり上げ、架設する。われわれもなかなか見る機会は少ない」と話した。

　現場で施工を担う（株）石山組の古川昌行現場代理人は、桁を連結するＭ２２㍉ボルトを生徒らに見せた上で、橋全体での使用量が８０００～９０００本に上ることや「架設の工程ではクレーンだけではなく人の手による細かな微調整が必要」などと工事内容を説明。このほか、石山組に入職して４年目の能登亮介さんが建設業を志した経緯や、仕事のやりがいなどを伝え「将来一緒に仕事ができたらうれしい」とエールを送った。

　生徒を代表してあいさつに立った谷本空大さんは「橋を架ける工程はめったに見ることのできない貴重な機会。将来必ず役に立つであろう経験ができた」と話した。

(学校 2022-10-31付)