建設産業の役割を理解　富良野緑峰高で防災出前講座　避難所運営ゲームなど通し

（学校 2022-11-10付）

富良野緑峰で防災出前講座

　【旭川発】富良野緑峰高校（岩﨑弘之校長）で１０月下旬、旭川建設業協会二世会による防災出前講座が行われた。１年生４９人が参加。自然災害への備えの説明や避難所運営ゲーム（ＨＵＧ）＝写真＝を通して建設産業が果たす重要な役割を理解するとともに、災害を身近なことと捉えることの大切さを学んだ。

　取組は高校生の防災意識向上や建設産業が行う災害対応への理解促進を目的に同会が平成２８年度から実施しているもの。今回は園芸科学科１８人、電気システム科２１人、総合ビジネス科１０人の計４９人の１年生を対象に行った。

　はじめに新谷逸生会長が「どこか他人事に感じてしまう災害について、少しでも自分のこと、わが身のこととして考えてもらえれば」と伝えた。

　また「建設業という仕事や行政の立場で携わっている人がいるということも頭に入れておいていただけたら。リラックスして楽しく学んで」と呼びかけた。

　続いて山川直樹教頭は自身の友人が東日本大震災で被災したことに触れ「その時初めて他人事ではなく自分のこと、身近なこととして認識した。きょうは頭・体を使い、少しでも自分の知識になるような時間を過ごして」とあいさつした。

　開発局旭川開発建設部の田代友則防災課長がＴＥＣ―ＦＯＲＣＥについて説明。指名された開発局職員で結成した組織であることやことしで１４年目を迎えることなどを解説した。また照明車や散水車、多目的支援車、分解組立式バックホーなど現場で使う車を紹介した。

　上川総合振興局旭川建設管理部地域調整課の山下宏治課長は自然災害等への備えと防災対策について説明。風水害への備えとして地域の特徴を知ること、積極的な情報収集、早めの避難行動の大切さを伝えた。また富良野市や同校周辺の地震防災マップを示し、危険度などを解説した。

　事業委員会の大江智宣委員がＨＵＧゲームのルールや注意点を説明。冬の日中、内陸直下型の巨大地震が発生し、小学校を避難所として避難所運営に当たる想定で取り組むよう求めた。

　生徒は「安心できるスペースをそれぞれの人に合わせて配置できれば」と話した。

　休憩時間に段ボールベッドを体験した生徒は「（体験前は）すぐにつぶれるというイメージがあったが、とても丈夫だった」と述べた。

(学校 2022-11-10付)