連携校の旭川春光台中で公開授業　多面的・多角的に考察　ジャムボードで意見を整理

（学校 2022-11-15付）

授業改善推進チーム・春光台中

　端末活用推進チーム配置校の旭川市立春光台中学校（大城亮二校長）で８日、授業改善推進チーム活用事業に係る公開授業が行われた＝写真＝。上川教育局が進める同事業の取組の一環。ジャムボードで生徒一人ひとりの意見を効率的に整理することで、自分と他人の意見は完全に一致しないことを理解させ、多面的・多角的に考えさせる授業を展開した。

　事業の連携校で先駆的モデル事業に取り組む同校で、２年１組の社会（庭瀬奈穂美教諭、生徒数３３人）を公開。本時の目標に「開国が政治や人々の生活に与えた影響について、開国前後の社会的事象の変化をもとに、多面的・多角的に考えることができる」を据えた。

　庭瀬教諭は前時の振り返りから「開国したことは、日本にとって良かったのだろうか」と問いを投げかけた上で「開国が与えた影響について考えよう」と課題を提示した。

　ジャムボードを活用し、開国によって起こったプラスの変化を青、マイナスを黄色で色分けするよう求め、一つ一つの変化がプラスかマイナスかを判断させた。

　続いて３、４人のグループに分かれ、それぞれの意見を交流させた。プラス・マイナスの判断が他人と完全には一致しないことに気付かせた。

　その上で「同じ変化について、プラスと判断する人とマイナスと判断する人がいるのはなぜだろうか」と発問。判断が一致しない理由を、他単元や他分野の学習をもとに考えさせた。

　最後にジャムボードの交流をもとに、開国が政治や人々の生活に与えた影響をまとめさせた。

　授業後の交流で参加者は教材準備時間や市内の端末普及・利用状況などに関して質問した。

　庭瀬教諭はジャムボードの活用について「たくさんの文章を書くのが苦手な子どもが多いことから、少しの文章で書き出すことができ、入力・手書きの両方ができる点で利用しやすい。色分け、エリア分けも簡単にできるので思考が見えやすく、効率良く進められる」と利点を。一方で「他人の意見等をそれぞれの端末から削除できてしまう構造上、ルールを徹底する必要がある」と話した。

(学校 2022-11-15付)