札幌市　次世代政策検討ＷＳ　ＮＰＯとの連携強化を　教育格差など課題を共有

（札幌市 2022-12-05付）

次世代政策検討ＷＳ

　札幌市まちづくり政策局は１日、子どもや若者に関わる市の課題について、市職員と市内のＮＰＯ法人職員が話し合う「次世代政策検討ワークショップ」を開いた。貧困による教育格差や子育て支援における市の課題を共有。学校とＮＰＯの連携強化や産後の孤立を防ぐサポートなど、解決に向けたアイデアを出し合った。

　子どもや若者に関わる市の課題を共有し、協働の取組を考えようと、初めて開いたもの。学習支援や子育て支援などを行う市内７団体の代表者と、市教委や子ども未来局などの若手を中心とした職員１２人が参加。秋元克広市長も出席した。

　はじめに、各団体の活動の中で見えてきた課題について発表した。

　経済的に困難を抱える家庭の子らに学習支援を行っている認定ＮＰＯ法人Ｋａｃｏｔａｍの高橋勇造理事長は、市内の児童扶養手当受給資格のある６～１８歳約２４００人のうち、学習支援を受けている子どもは約４％にとどまっていることを指摘。「関わりが必要な子どもはまだまだいる」といい、支援につなげるためには、学校や行政などとＮＰＯの連携強化が必要だと訴えた。

　その後、参加者は３グループに分かれて、課題解決に向けたアイデアを出し合い、紙に書き出した。学校や家庭とＮＰＯをつなぐコーディネーターを配置する提案があったほか、支援施設までの交通費の支給、行政窓口を活用した情報周知といった意見も上がった。

　また、親兄弟や友人・知人のいない、慣れない土地で「アウェイ育児」をする人へのサポートや、大学生が乳幼児の成長・発達や関わり方を学ぶ機会の必要性についても話し合った。

　秋元市長は「互いにどういった問題認識で活動しているかを知る良い機会になった。今後も、議論を発展していければ」と期待した。

(札幌市 2022-12-05付)