札幌市教委　目指すＣＳの考え方　子ども育成の方向性共有　小中一貫パートナー校単位で

（札幌市 2023-01-10付）

検討会議ではＣＳの仕組みに関する講演も行った

　札幌市教委は、昨年１２月２８日に開いた第１回札幌らしいコミュニティ・スクール（ＣＳ）の在り方検討会議で市教委が目指すＣＳの基本的な考え方を示した。「小中一貫した教育のパートナー校単位で、育てたい子ども像を地域、保護者も交えて整理できる場とし、子ども育成に関係する人たちが育成の方向性を共有する」など４点に基づき検討を進めていく。６月ころに検討委員会の協議内容をまとめたあと、導入に向けた計画の策定に着手する考え。

　ＣＳは、平成１６年の地教行法改正によって制度化され、２９年度からは設置が教育委員会の努力義務となっている。

　市教委は、第２次まちづくり戦略ビジョンの基本目標の一つ「一人一人の良さや可能性を大切にする教育を通して、子どもが健やかに育つまち」のもと、家庭・地域と育てたい児童生徒像などを共有し、社会と共に子どもを育てる仕組みの必要性に鑑み、ＣＳの導入に向けた検討を開始した。

　市教委が目指すＣＳの基本的な考え方として①小中一貫した教育のパートナー校単位で、育てたい子ども像を地域、保護者も交えて整理できる場とし、子ども育成に関係する人たちが育成の方向性を共有する②学校を核として地域の人々の参画や地域の特色を生かした事業等を展開することで、地域全体で将来を担う子どもたちを育成する③子どもの意見を学校運営に反映させる④将来的に学校を核としたまちづくりの充実を目指す―の４点を示した。

　さらに、学校評議員会など地域・保護者・学校で構成する既存の会議との関係についても検討する必要があるとしている。　

　検討委員会では、今月から来月にかけて小樽市立朝里中学校など道内外の先進地を視察する予定。その内容を踏まえ、ＣＳの役割、小中一貫した教育との関係、地域学校協働活動推進員の担うべき役割、継続的な市教委のあるべき支援、児童生徒の意見を学校運営に生かす方法など、札幌らしいＣＳの在り方について協議を進めていく。

　６月ころに開催予定の第５回会議で協議内容をまとめ、導入に向けた計画の策定につなげていく考えだ。

(札幌市 2023-01-10付)