小・中バリアフリー化調査　札幌市内　トイレ整備４８・１％に　７年度まで設置完了７割へ

（札幌市 2023-01-11付）

札幌市立小・中学校校舎のバリアフリー化状況と予定（クリックすると拡大表示されます）

　文部科学省は、全国の公立小・中学校におけるバリアフリー化の実態調査の結果を公表した。このうち札幌市立小・中学校の結果をみると、校舎のバリアフリートイレ整備率は４８・１％で、半数に届かなかった。一方、７年度までに約７割の学校での設置完了を予定しており、段階的に整備を進める見込み。

　調査は昨年９月１日時点のもの。市内分は、市立小・中学校全２９７校と特別支援学校４校を対象に調査した。

　小・中学校の結果をみると、車いす利用者やオストメイトのほか、発達障がいなどで同伴が必要な人や乳幼児連れの人が使うバリアフリートイレを校舎に設置している学校は１４３校で、４８・１％にとどまった。文科省は７年度末までに、避難所に指定されている全ての学校に整備する目標を設定している。市では今後、６７校が新たに設置する予定で、整備率は７０・７％となる見込み。屋内運動場の設置率については、１８・２％だった。

　２階以上の校舎のエレベーター設置率は１６・２％。２年度の前回調査から２・２ポイント増加した。７年度の設置率は２８・６％となる予定。

　その他の機能の整備率は、校門から校舎までの段差を解消するスロープは８４・２％、校舎玄関から教室までのスロープは９５・３％が設置済みだった。

　特別支援学校は、バリアフリートイレとスロープについては、４校全てで完了している。一方、エレベーターを設置している学校は２校で、残る２校は７年度までの整備予定もないことが分かった。

　２年５月に成立した改正バリアフリー法は、公立小・中学校のバリアフリー化を義務付けている。

(札幌市 2023-01-11付)