札幌市　ヤングケアラー支援充実へ　交流サロン　月２回に　相談員の通年配置も検討

（札幌市 2023-02-06付）

　札幌市子ども未来局は、ヤングケアラー支援の充実に向けて交流サロンの開催回数の増加や相談員の通年配置を検討している。交流サロンは月１回から２回に増やす考え。ヤングケアラー当事者の居場所づくりを推進するとともに、支援を必要とする子どもが相談しやすい体制を整える。

　日常的に家族の介護や世話をする子ども・ヤングケアラーへの支援に向け、市は３年６月、子どもの権利総合推進本部に作業ワーキンググループを設置し、検討を開始。ことし１月にはガイドラインを策定し、適切な支援につなげるための関係機関の連携の在り方などを示した。

　交流サロンは、家族のケアを担う当事者の居場所となるよう昨年１０月に開設。市内に在住・在学する概ね１５～１８歳未満の子どもを対象に月１回、会場やオンラインでの当事者同士の交流、公認心理師などの資格を有する相談員による相談支援などを行っている。

　５年度からは、月１回の開催日数を２回に増やし、支援体制の強化を図る方針だ。具体的な開始時期は未定としている。

　さらに、現在サロンに１人配置している相談員の通年配置も検討している。配置方法は今後固めていく予定で、支援を必要とする子どもが相談しやすい体制を整える。

　これらの施策を推進するため、５年度当初予算案に１０００万円を計上した。

　子ども未来局の担当者は「交流サロンへの参加機会を充実させることで、参加者同士や相談員との関係を深め、適切な支援につなげていきたい」と期待している。

(札幌市 2023-02-06付)