清水町教委 部活動の在り方説明会 住民と協力し地域移行を 道教委アドバイザーが講演(市町村 2023-02-06付)
清水町部活動説明会
【帯広発】清水町教委は1月30日、町文化ホールで部活動の在り方に関する説明会を開いた=写真=。道教委による部活動の在り方検討支援アドバイザー派遣事業を活用し、道教育大学岩見沢校キャンパス長の山本理人教授を招致。町内の教育関係者やスポーツ関係者ら57人が参加し、部活動の地域移行に関して共通理解を図った。
町体育協会は本年度、部活動の望ましい在り方を検討する組織を設置。関係者間で部活動の地域移行に関する情報共有や共通認識を図るため、道教委による部活動の在り方検討支援アドバイザー派遣事業を活用した説明会の実施を町教委に提案した。
開会に当たり、山下勇教育長があいさつ。学校教育の一環として行われる部活動の意義や課題に触れ「地域実態に応じた部活動の地域移行の在り方を検討するためのイメージやヒントを得られたら」と話した。
続いて、山本教授が「学校運動部活動の現状と課題」と題して講演した。
山本教授は「部活動の地域移行」自体が目的化すると、関係者の合意形成が困難を極めることを強調。「地域資源を総動員し、子どもたちのニーズに応える環境を整備することが目的」と確認し、変遷する学校部活動の課題解決に向けた制度設計の見直しが「部活動の地域移行」に当たることを説いた。
少子化が進む中、チームスポーツの加盟人数が減少傾向にあり、個人種目やペアスポーツが微増していることを、データを用いて説明した。
スポーツ庁による調査結果から、部活動不参加の生徒は「興味のある種目」「自分のペース」「練習日数、時間」などを部活動に希望していることを解説。「子どもの目線に立ち、芸術・スポーツを諦めざるを得ない環境をどう思うか」と問いかけた。
取組推進に当たり「地域属性が大きく影響する」とし「他地域を参考にするより、地域住民と協力して進めることが大切」と説明。生徒のニーズへの対応や指導者の確保や専門性など課題を挙げ「“青少年のスポーツ環境の問題”と捉えることが重要」と呼びかけた。
参加者から、生徒の希望に応える部活動の在り方に関して問われると「義務教育期間に様々な種目を横移動できるような仕組みがあれば」と、他国の取組をもとに、子どもの気持ちに寄り添った部活動のシステムづくりを提案した。
また、取組推進のきっかけづくりに関しては「関係者の意識改革が最も時間がかかる」「共通認識を持つことができると、おのずと方向性が定まる」と伝えた。
(市町村 2023-02-06付)
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