帯広市教委 小中学生アンケート 端末利用の読書増加 図書館に勉強場所等望む声
(市町村 2023-01-24付)

 【帯広発】帯広市教委は4年度市小中学生読書アンケート調査結果報告書を公表した。学校の授業以外で読書する習慣が小中共に減少しているが、端末を利用した読書活動の割合は増加傾向にあり、前年度開始した電子図書館が普及していることがうかがえる。図書館に対して「勉強場所やカフェスペース」を希望する声が多かったことから、市教委は本以外の魅力づくりを検討することとしている。

 調査は、市内の子どもたちの読書に対する意識や実態を把握し、市子どもの読書活動推進計画の点検・評価および図書館運営、読書活動推進に当たっての参考資料とするため例年実施している。

 昨年9月、小学校4~6年生、中学校1~3年生を対象に、道電子自治体共同システムHARPを使用した電子アンケートを実施。小学校9校、中学校5校の児童生徒762人が1人1台端末を用いて回答した。

 結果をみると、学校の授業以外で平日に読書する時間については「全く読まない」と回答した小学生が21・9%、中学生が22・8%と、小中共に前年度より6・0ポイント以上増加。「1時間以上2時間より少ない」と回答した児童生徒が前年度と比べ減っており、読書をする習慣が減少傾向にあることが分かった。

 スマートフォンやパソコンを利用して読書する小中学生は、元、2年度より増加。市教委は、前年度開始した電子図書館が普及していると分析し「次年度以降も飽きることがないような電子書籍を用意する必要がある」としている。

 本を読むことについて「どちらかといえば嫌い」「嫌い」と回答した児童生徒に理由を問う選択肢を用意したところ、小中共に「もっと他に興味がある」との回答に偏った。市教委は「読書以外の楽しみが身の回りにあふれる中で、読書の楽しみを伝えられる取組について検討したい」としている。

 「どんな図書館なら(もっと)行ってみたいと思うか」という設問には、小中共に「読みたい本がすぐに見つかる」点を重視していることが分かった。

 自由記述では「勉強場所やカフェスペースの充実」など、施設環境に関する内容が多く、次いで「お薦めの本を紹介してくれる」「知らない本が見つかる」と、新たな本との出合いを期待する記述が多く見られた。

 市教委は、本を見つけやすくする工夫や、本以外の魅力づくりを検討する意向を示している。

(市町村 2023-01-24付)

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