多様な運動機会を子どもたちに 上川3市町で体験PG プロ選手の指導に効果実感
(市町村 2023-01-18付)

地域スポーツ連携・協働再構築推進プロジェクト
プロ選手が分かりやすく基礎練習を指導

 【旭川発】スポーツ庁の委託を受けて名寄市、鷹栖町、比布町の3市町が取り組む地域スポーツ連携・協働再構築推進プロジェクトが、15日からスタートした。初日は鷹栖町総合体育館でプロビーチバレーボールチームの選手が域内の児童生徒に基礎練習を指導。今後各自治体で数回にわたり様々な運動を体験するプログラムを実施するほか、潜在的な指導者の発掘や民間企業との連携を模索するアンケート調査や成果普及を図るフォーラムの開催を予定している。

 プロジェクトは行政、学校、スポーツ関係団体、民間企業等の関係者による連携体制を構築し、地域コミュニティーの維持・活性化を図るスポーツ庁の新規事業。

 委託を受けた北海道では名寄市、鷹栖町、比布町の3市町が「休日の部活動の地域移行に対応した指導者の確保」「子どもたちの多様な運動・スポーツ環境の整備」の視点に基づく実証に取り組む。

 初日は元プロバレーボール選手で鷹栖町を中心に活動するプロビーチバレーボールチーム「DOTs」の選手2人を講師にバレーボール教室を午前と午後に分けて実施。域内の小中学生約70人が参加した。

 両選手はアンダーパスやオーバーパス等の基礎練習を指導。スパイク時に高くジャンプするこつをつかむため、着座した状態で尻を浮かせることで腕の振り方を工夫する練習も行い「筋力ではなく腕を振るタイミングが重要。腕をしっかりと振ることで上半身が引き上がる」とアドバイスした。

 参加した児童生徒は説明の分かりやすさに感嘆した様子で「バックスイングの練習のおかげでいつもより高く飛べた」「レシーブ時に受ける面を広くすることなど勉強になった」と指導の成果を実感した。

 引率した中学校教諭は「プロの選手による指導の機会は貴重で自分たちが知りようのない観点から指導してもらった。今後の指導にも役立てることができる」と話した。

 28日に名寄市、29日に鷹栖町でバドミントン、2月19日に名寄市でドイツ発祥の基礎運動能力等が身に付けられるボール遊び「バルシューレ」や、道教育大学岩見沢校教員開発による機敏さを測定する運動プログラム「Nチャレンジ」を実施する予定。

 バルシューレとNチャレンジは鷹栖町B&G海洋センターでも実施する方針で開催日は調整中だ。

 比布町では、町が進めてきた子ども向け各種運動教室などの事業「ピピカツ運動教室」、バレーボールなどを計画。いずれも開催日・会場は調整中となっている。2月下旬~3月上旬には事業全体の成果検証・次年度に向けた検討を行う。

 道教委教職員課の佐伯圭介主査は「取組を通して様々な立場の人々をつないでネットワークを形成することで、子どもたちの運動・スポーツ機会の充実のほか、部活動の地域移行のための環境整備にもつなげていきたい」と事業の今後に期待する。

(市町村 2023-01-18付)

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