いじめのないまちへ子ども会議　何ができるのか考える　北見市教委　撲滅へ討議

（市町村 2023-01-16付）

グループごとに協議した

　【網走発】北見市教委は昨年１２月下旬、北見市立北中学校でいじめのないまちづくり子ども会議を開いた。市内の小中学生３３人が参加。いじめが起きる原因について考察した上で、いじめを撲滅するためには何ができるかを討議した。

　子ども会議は、市の子どもたちが主体となっていじめ根絶に向けて話し合い、各学校での活動につなげるとともに、いじめを根絶しようという意欲を高めることを目的としている。

　市内の各中学校の生徒会役員２人と各小学校児童会役員１人で、計３３人が参加した。

　冒頭、市教委学校教育部の佐々木賢一部長があいさつ。「市の学校でのいじめがゼロになるよう、普段はできない他校の生徒との交流を通して、積極的に意見を出し合い、各学校での活動につなげてほしい」と呼びかけた。

　続いて、市教委いじめ・不登校対策コーディネーターの幸谷勝一氏が、市のいじめ防止基本方針について説明。小中学生のいじめの特徴やいじめが起きる背景、防止に向けた市の取組などについて伝えた。

　討議では、はじめに「どんな原因でいじめは起こるのか」についてグループごとに話し合った。生徒からは「いじめている側が相手の気持ちを理解していない」「自己中心的な考えから相手に自分の価値観を押し付けようとする」「ストレスの発散」など加害者側の攻撃性に基づくものや、「自分の気持ちを言えずに我慢している」「自分がいじめのターゲットにならないように悪意がなくても加害者の側についてしまう」など被害者や受動的な立場の側から考えられる原因を挙げた。

　これらを踏まえ「いじめをなくすために生徒会（児童会）として何ができるのか」について意見交換。いじめを未然に防ぐために「ストレスを解消するためにレクリエーション活動を取り入れる」「話し合うことで個性を認め合う」「ポスターや放送、動画などでいじめが悪であることを呼びかける」などのアイデアが出た。

　いじめが起きてしまった場合の対処法としては「アンケートや目安箱を設置し、いじめを相談できる場や環境をつくる」などの意見が上がった。また「必要に応じて、相手と一定の距離を取ることも大切なのでは」との声も聞かれた。

(市町村 2023-01-16付)