道教委　５年度教育費予算案　部活動改革へ市町村支援　ＧＩＧＡスクール推進へ広域連携

（道・道教委 2023-02-13付）

道教委の５年度教育費予算案

　道教委は１０日、総額３６９１億１７７７万円を盛り込む５年度道教育費予算案を発表した。知事選を控えた骨格予算。部活動の地域移行に向けた市町村への支援を開始するほか、ＩＣＴの活用事例を道内の市町村で共有する「ＧＩＧＡスクール推進協議会」の開催など新規５事業を盛り込んだ。拡充も５事業で、３６年ぶりとなる全国高校総体（インターハイ）の道内開催経費やスクールカウンセラーによるオンラインカウンセリングの拡大、高校における日本語指導制度化を踏まえた非常勤講師の配置に必要な経費を措置した。

　新規事業をみると、部活動の地域移行支援事業には１億３５６８万円を計上し、中学校における部活動の地域移行に向けて受け皿となるスポーツ・文化団体の整備等に取り組む市町村への支援を開始する。対象市町村は４４市町村程度を予定しており３月下旬にも決定する見通し。

　ＧＩＧＡスクール運営支援センター機能強化事業費には２０５１万円を計上。道立学校に対するＩＣＴ機器の遠隔サポートを継続するほか、札幌市を除く道内の１７８市町村が参画するＧＩＧＡスクール推進協議会を新たに開催し、自治体間格差の解消や教育水準の向上、経済的・事務的負担軽減等を推進する体制を整備する。

　遠隔授業配信センター運営費には８７１万円を充て、新たに地域連携特例校となる天塩高校と弟子屈高校を加えた３１高校に遠隔授業を配信する。

　このほか、優れた授業改善を実施している教員を派遣して校内研修等を実施する学力向上推進事業、自宅で身体のケアや体づくりなどの講座を受講できる高校生心身強化セミナーの開催を計画している。

　拡充事業では、総合開会式や競技種目別大会の運営、１００日前イベントなどインターハイの開催経費に７億２０００万円を計上した。

　いじめ対策では、スクールカウンセラーによるオンラインカウンセリングの実施校数を前年度の約２倍となる２２５校に拡充するとともに、学校で解決困難ないじめ事案で助言する緊急支援チームの派遣に必要な経費を措置した。

　高校では５年度から日本語指導に係る「特別の教育課程」の編成が可能となることから、帰国・外国人児童生徒の受け入れ校を指導・支援するための非常勤講師を２校に配置する。

　幼児教育と小学校教育の円滑な接続に向けては、北海道版幼児教育スタートプログラム事業を３地域で実施するほか、ＩＣＴ機器等の整備補助を拡充する。

(道・道教委 2023-02-13付)