道 幼児教育振興基本方針案　全市町村で連携機会設定　９年度達成へ　新規３指標

（道・道教委 2023-02-14付）

　道と道教委は来年度から始まる新たな北海道幼児教育振興基本方針案をまとめた。９年度までの達成を目指す３つの新指標を設定。幼児教育施設・小学校・市町村間で情報共有する会議体など域内における連携機会を設定している市町村を１００％とするほか、園内研修のリーダーを育成する研修受講職員がいる幼児教育施設を８０％に、家庭教育サポート企業と連携して家庭教育支援を行う市町村を５４％とする目標を示した。

　方針は幼児教育に関わる全ての人がオール北海道で幼児教育の振興に取り組むため、本道における幼児教育振興の基本的な方向を示すもの。平成３０年度に策定した現行方針の計画期間が完了することから、５年度から５年間を計画期間とする新たな方針を策定する。

　方向性の柱として「幼児教育の振興を支える体制づくり」を加えた４つを掲げ、各柱に基づく１１の施策ごとに現状と課題、目指す姿、道・市町村・幼児教育施設の役割を示している。

　また、１０年後を見据えた幼児教育振興の方向性やＩＣＴ環境の整備を含めた教育環境の方向性、幼児教育に関する基本データを新たに掲載。巻末には関係法令や関係資料に接続するＵＲＬ、２次元バーコードも掲載する。

　施策を着実に推進するための目標指標は６指標で、うち３指標が新規となる。自治体が主体となる指標の多くは１００％だが、幼児教育施設が主体となる指標は８０％に設定する。

　施策の目標指標はつぎのとおり。

▼幼児教育施設等における組織としての取組の充実

▽幼児教育施設・小学校間の情報共有や合同研修の運営など幼児教育の振興を支援する市町村の割合＝１００％（３年度６９・１％）

▽域内の幼児教育施設の意見を踏まえて小学校入学後のスタートカリキュラムを編成している小学校の割合＝１００％（３年度８７・２％）

▼保育者の資質の向上

▽園内研修のリーダーを育成する研修の受講職員がいる幼児教育施設の割合＝８０％（３年度５０・１％）―新規

▽専門性を有する外部人材の意見を取り入れて園運営改善等に取り組んでいる幼児教育施設の割合＝８０％（３年度４１・４％）

▼家庭や地域における教育・保育の充実

▽家庭教育サポート企業が教育委員会等と連携して家庭教育支援を行う市町村の割合＝５４％（４年度６・７％）―新規

▼幼児教育の振興を支える体制づくり

▽域内の幼児教育施設と小学校等・市町村（首長部局・教育委員会）が、幼小連携・接続の方向性を協議・共有する会議体などの連携の機会を設定する市町村の割合＝１００％（３年度４８・３％）―新規

(道・道教委 2023-02-14付)