道教委がＥ―Ｌｉｎｅセミナー　ＩＣＴ活用など成果　各管内の中核教員が発表

（道・道教委 2023-02-15付）

　道教委は１０日、本年度新たに開始したＥ―Ｌｉｎｅセミナーの第３回をオンラインで開催した。１人１台端末の活用、校種間連携や海外の学校との交流など、各管内の中核となる小・中学校の英語担当教員が１年間の授業改善の成果を発表。実践発表の内容は今後道教委のホームページで公開し、全道への普及を図っていく。

　セミナーは中核教員が所属する学校の重点的な取組に基づく実践内容を発表し、全道に向けて成果普及を図ることを目的に開催。各教員は「言語活動の充実」「指導と評価の一体化」「１人１台端末の活用」「校種間連携」に関する重点的な取組を設定し、各地域の課題解決に向けた実践を進めてきた。

　この日、教員や各教育局の英語担当指導主事ら約１４０人が参加した。

　新居雅人義務教育課長による開会あいさつに続き、各管内の中核となる小・中学校の英語担当教員２６人が実践を発表。このうち北広島市立大曲東小学校の新井宏教諭は中学校区共通の学習規律やＣＡＮ―ＤＯリストの活用など小・中学校９年間を見通した授業改善の具体や、学習意欲や期末テストの平均点向上などの成果を伝えた。

　厚真町立上厚真小学校の阿部巧教諭はジョージアやスウェーデンなど諸外国の学校との交流授業を紹介。旭川市立神楽小学校の辻野尚広教諭は、英単語の選択でやりとりするアプリケーションを活用した授業を発表した。

　続いて国立教育政策研究所教育課程研究センター研究開発部の清水友晶学力調査官・教育課程調査官が講評。アンケート調査による客観的数値をもとに児童生徒の学びの実態や変容を把握していることを高く評価した。また「試行錯誤」「時間短縮」「情報共有」などＩＣＴ活用のメリットが報告されたことから「実践を通して“ＩＣＴは手段で、目的ではない”ことを認識できたことが重要」とし、実践成果の共有に期待を寄せた。

　４月に行われる全国学力・学習状況調査の英語「話すこと」調査についても説明し「制限時間のある中で実施することとなる。本番に備え、子どもたちに音声を録音する活動をさせてほしい」と事前の備えを呼びかけた。

(道・道教委 2023-02-15付)