6団体1個人に栄誉 石狩局 管内教育実践表彰
(道・道教委 2023-02-14付)

江別市立上江別小
江別市立上江別小

 石狩教育局は、4年度教育実践奨励表彰の受賞者を決定した。学校教育では、江別市立上江別小学校、千歳市立緑小学校など4校1個人が受賞。社会教育では、江別市青少年活動協会、東部地区生涯学習振興会の2団体が栄に浴した。田中賢一局長が受賞者のもとを訪問し、表彰状を授与する予定。受賞者の功績概要はつぎのとおり。

◆学校教育

【団体】

▼江別市立上江別小学校(吉田光岐校長、児童数584人)=包括的な学校改善を目指して~職員の意識改革と実践の見える化から学力向上へ

 長年にわたり「いきいきのびのび」「かんがえる子」「やさしい子」「げんきな子」「なかよくする子」などを教育目標に掲げ、特色ある教育活動の推進に努めている。

 特に、1年間を4期に分け、育成すべき資質・能力に基づいて、児童の取組状況を評価し、課題の改善を図るとともに、教員が分掌業務と児童の資質・能力の育成とのつながりを意識できるよう、取組の成果を可視化するなど、学校改善に向け大きな成果を上げている。

 また「伝え合うことを重視した主体的・対話的で深い学びに繋がる授業づくり」を研究主題に掲げ、授業において自分の考えを明確にした上で対話を位置付ける工夫をしたり、ICTを効果的に活用したりするなど、授業改善に向けた実践は高く評価できる。

▼千歳市立緑小学校(渡會朋広校長、児童数405人)=問いから学びを深める児童の育成

 長年にわたり「未来を創りともに進む緑小の子ども」「からだ(体)・あたま(知)・生きる力(意)・こころ(情)」などを教育目標に掲げ、特色ある教育活動の推進に努めている。

 特に校内研究として、予習を意図的・計画的に位置付けた単元構成の工夫や、予習による児童の「問い」を軸にした授業づくり、協働的な対話による解決の場面設定の工夫など、主体的・対話的で深い学びの視点からの授業改善の推進に向けて大きな成果を上げている。

 また「“表現する力”を育てる算数科授業の創造」を研究主題に掲げ、1単位時間の学習の流れを視覚的に示し、全教員で解法の見通しや各単元で学ぶ算数用語等を整理し、対話を通して意図的に活用するなど、算数科における授業改善に向けた実践は高く評価できる。

 4年度石狩管内教育研究会学校課題研究発表会開催。

▼新篠津村立新篠津中学校(吉本浩志校長、生徒数59人)=1人1台端末を効果的に活用した教育活動の推進

 長年にわたり「真理を探究する人(知)」「友情を大切にする人(情)」「創造し実践する人(意)」「健康で明朗な人(体)」を教育目標に掲げ、特色ある教育活動の推進に努めている。

 特に生徒の学びの保障に向けて、生徒同士の考えを共有する場面で1人1台端末を活用するとともに、家庭に端末を持ち帰り、授業と関連させた家庭学習の推進や、感染症による学校閉鎖時のオンラインを活用した授業配信の継続的な実施などに大きな成果を上げている。

 また「自ら学びを深め続けることができる子どもの育成」を研究主題に掲げ、生徒が考えを表現し交流する学習活動を通して知識の理解の質を高めたり、考えを広げ、深めたりする場面の設定など、各教科等における日常の授業改善に向けた実践は高く評価できる。

 3年度道公立学校等教育実践および4年度道ふるさと教育・観光教育等推進事業協力校。

▼千歳高等支援学校(竹内哲校長、生徒数64人)=4つの「C」のもと、志を持って社会を創る人間の育成

 長年にわたり、学校のある「千歳」の「C」と、校訓である「挑戦・創造・協働」の頭文字の「C」を合わせた4つの「C」のもと、学校、家庭、地域、進路先および関係機関と連携した教育の推進に努めている。

 特に、生活技術科(現生産技術科)においては、開校に当たり、生徒が社会生活で必要となる力の習得につながるよう、当時本道で初めて革工を通年指導する職業学科を設置し、他校と異なる教育活動を展開している。

 また、環境・流通サポート科においては基礎・基本となる力の育成や実践ができる清掃作業の実現に向け、清掃検定を行うなど校内活動の充実や、地域の協力のもと、公共施設等での清掃活動等を実施するなど、地域での実習を中核とした教育課程の実践は高く評価できる。

【個人】

▼鈴木雄也主幹教諭(札幌養護学校)=ICTを活用した授業実践及び校務の情報化

 長年にわたり、特別支援学校教諭として実践を積み重ね、平成28年度に着任してからは、学年主任、研修部長、中学部主事等を務め、2年度からは主幹教諭として教育活動の推進に努めている。

 特に中学部の自立活動の授業においては、生徒が活動内容を選択しながら主体的に学べるよう、ICTを活用した実践を推進するとともに、学習コンテンツ動画を制作・配信し、家庭における学習を充実させるなど、児童生徒の学びの保障に大きな成果を上げている。

 また、校務において、職員会議資料等のデータ化や、学校ホームページの掲示板機能の活用、クラウドサービスを積極的に活用した健康観察の記録集計や学校評価の集約を行うなど、その実践は高く評価できる。

◆社会教育

【団体】

▼江別市青少年活動協会(関本勝幸会長、会員75人)=地域の子どもたちのために活動する若者の支援

 江別市内の高校生、大学生および専門学校生から構成されるボランティア団体「江別青少年サークル」の各種活動を支援することを目的に結成され、地域の青少年教育に大きく貢献している。

 特に、当該サークルの後方支援や生活指導技術の伝承、活動PRによる地域の子どもたちとの触れ合いや交流機会の創出に加え、サークルと市内各地区の子ども会育成会をつなぐことで、おのおのの活動を地域に根差した活動へ発展させている。

 継続的にボランティアを育成するとともに子ども会育成会の役員を担うことで、地域全体の青少年教育のサイクルを確立し、地域全体の青少年教育をけん引している実績は高く評価できる。

▼北広島市東部地区生涯学習振興会(井上清人会長、代表運営役員49人)=地域の生涯学習活動の推進とコミュニケーション力の向上

 地域住民の誰でも、いつでも、どこでも多様な学びにより、自己実現が図られ、住民同士の絆を深めるための機会の提供に取り組み、生涯学習の振興に大きく貢献している。

 特に、親子DEお菓子作り教室、そば打ち教室等の生活文化を高める事業、ゴロッケー大会、東部アダプテッド・スポーツ交流会等のスポーツやレクリエーションを高める事業、防災教室や体験バスツアーなど地域の人々のつながりを高める事業に継続的に取り組んでいる。

 親子を対象にした事業、中学校での防災授業に参加するなど世代間の交流を目的とした事業の定着が見られ、地域全体で地域の担い手を育成する仕組みづくりの実績は高く評価できる。

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千歳市立緑小
千歳市立緑小
新篠津村立新篠津中
新篠津村立新篠津中
千歳高等支援学校
千歳高等支援学校
札養鈴木主幹教諭
鈴木主幹教諭
江別市青少年活動協会
江別市青少年活動協会
東部地区生涯学習振興会
北広島市東部地区生涯学習振興会

(道・道教委 2023-02-14付)

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