道教委と教育大　授業力向上セミナー　ＩＣＴの実践事例学ぶ　ＣＢＴ活用の模擬授業など

（道・道教委 2023-02-16付）

　【函館発】道教委と道教育大学は１０日、授業力向上研究セミナーをオンラインで開催した。道教育大学附属函館幼稚園、函館小学校、函館中学校、特別支援学校４校園の担当教諭が各校種の実態に応じたＩＣＴの活用実践を発表。ＩＣＴ活用演習では、附属函館中で研究主任を務める金子智和教諭がＣＢＴを活用した模擬授業などを通して、共同編集機能の有効活用を示した。

　セミナーは附属函館４校園の連携のもと、各校種が抱える学習活動の課題を共有するとともに、個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実に向けた指導力の向上を目指すことが目的。当日は渡島・檜山管内学校の教職員や道教育大の学生ら約６０人が参加。「ひとりひとりの学習を成り立たせる“個別最適な学び”と“協働的な学び”の一体的な充実のためのＩＣＴ活用」をテーマに、函館幼の滝谷舞教諭、函館小の鎌田尚吾教諭、函館中の橋本凪教諭、附属特別支援の飯田悠太教諭が校種別提言を行った。

　提言では、タブレット端末を活用し、主体的で協働的な遊びを取り入れることで小学校への学習意欲を高めるきっかけとしている幼稚園の実践や、児童生徒の特性を考慮しつつ、ＩＣＴ活用によって個別最適な学びの構築を目指す特別支援学校の取組のほか、小学校では様々な場面でＩＣＴ機器の活用を取り入れ教科等横断的な学習を確立している様子を発表。中学校ではＣＢＴを活用し、書写指導で生徒が評価に基づき具体的な学びの姿を確立できるための教育活動を示すなど、各校種の先端的な学習を共有した。

　ＩＣＴ活用演習では、附属函館中の金子教諭による説明のもと、参加者がグーグルクラスルームで模擬学習を体験。グーグルフォームを使用したＣＢＴ機能で生徒へのフィードバックを行う方法や、グーグルクラスルーム上でジャムボードをシンキングツールとして扱う手順など、授業で活用できる有効的な実践をオンライン上で実践。また、職員会議等で活用できるＰＤＦデータにコメントを書き込む機能を学んた。

　演習後はグループワークを実施。参加者はブレイクアウトルームでＩＣＴの活用に関する課題や取り組んでみた学習方法について交流を深めた。

(道・道教委 2023-02-16付)