札幌市小学校長会　２月研修会　成果や課題など共有　３部が１年間の研究提言

（札幌市 2023-02-22付）

　札幌市小学校長会（出葉充会長）は２月上旬、２月研修会をオンライン開催した。学ぶ力育成部、豊かな心育成部、健やかな体育成部の３部が１年間取り組んできた研究について提言。校長の役割と指導性の究明に向けて、成果や課題などを全体で共有した。

　同会は、共同研究主題「ともに未来を創造するたくましくしなやかな“さっぽろっ子”を育む豊かで確かな小学校教育の実現」のもと、学ぶ力育成部、豊かな心育成部、健やかな体育成部、学びの支援部、教育環境部、人材育成部の専門部６部で、校長の役割と指導性の究明に向けて研究を進めている。

　各専門部が相互に影響し合いより研究を深めていけるよう、３部ずつに分け２つの研究サイクルを推進しており、今回の２月研修会では、学ぶ力育成部、豊かな心育成部、健やかな体育成部が研究１年目の取組、成果と課題などについて発表した。

　開会に当たり出葉会長は、６専門部による研究推進体制の発足から今までを振り返り「各部の研究が確かに校長の役割と指導性にフォーカスし、相互に共有し得る一般性のある成果となってきている」と話した。

　この研修会を通して「研究の発展・継続を一層確かにしていきたい」と期待するとともに「各学校の創意ある教育活動や教育実践がより充実し、活発に展開されるような活動にしていく」と述べた。

　道小学校長会の紺野高裕会長は、本年度の道小の活動について報告し「新年度も札幌市を含めた全道の会員のため、誠心誠意取り組んでいく」と述べ、支援と協力を呼びかけた。

　橋本隆共同研究推進委員長は「１年間、新たな切り口で研究を進めてきた３部の提言から校長の役割と指導性について学び、校長会の研究の協働性を高める機会になれば」と期待した。

　続いて、支部ごとのグループに分かれて提言・討議を実施した。

　学ぶ力育成部は「“学ぶ力”を育む教職員の主体的な動きを活発化させる校長の関わり」について提言。「学ぶ力」の育成に関わる多くの課題を整理し①経営組織②教育課程③意識改革―の３つの視点から教職員の「主体性」と「同僚性」を高める取組を推進したことを伝えた。

　次年度に向けては「研究副主題と研究仮設とのさらなるつながりを目指す」「各校における学ぶ力育成に関わる課題のさらなる考察」「主体性・同僚性を高める校長の具体的な関わりを明確にする」との課題を示した。

(札幌市 2023-02-22付)