札幌市立高特事務職員会研究大会研究発表概要⑬　旭丘高・中辻氏ら３氏　共同実施　グループ編制課題

（札幌市 2023-02-24付）

研究発表Ⅱ

▼研究テーマ＝チーム学校の一員として～札幌市立高校・特別支援学校・中等教育学校事務室のチーム学校への関わり

▼発表者＝市立札幌旭丘高校事務長・中辻拓実、市立札幌山の手支援学校・渡邉壇、市立札幌清田高校・田巻友茉

【アンケート結果の分析】

Ｑ　共同実施によってＯＪＴがどのように進められているか

Ａ　共同実施によるＯＪＴは、グループワークを中心に進めている。

　まず、グループは若年層、中堅層およびベテラン層と、様々な事務職員で構成されている。

　そのため、今までは単数配置であったことから、疑問点や不明点などを、同期の事務職員や知り合いの事務職員などに確認する場面が多かったが、今ではグループのメンバーに確認する環境となっていることから、グループワークで、業務に関する知識やスキル、仕事の進め方などを教えている。

　これは必ずしも先輩の事務職員が後輩の事務職員に教えているだけではなく、後輩の事務職員が強い分野では、後輩の事務職員が先輩の事務職員に教えている。

　さらに、自主的にグループワークにおいて、ＩＣＴ機器管理、学校徴収金、ホームページに関すること、改築やリニューアルに関することなど、様々な勉強会を企画し実施することで、これらに関する知識やスキルを身に付けている。

Ｑ　共同実施によって教材の共同購入を行い、調達コストが削滅された事例があれば教えていただきたい

Ａ　共同購入の実績はない。

　なお、共同学校事務室の業務として例示されているとおり、共同学校事務室（地教行法第４７条の５）で共同処理することが効果的なものとして、つぎの３点が定められている。

①教材、教具その他の備品の共同購入に関する事務

②学校の教職員の給与・旅費の支給に関する事務

③その他共同学校事務室において共同処理することが

効果的な処理に資するものとして教育委員会規則で定める事務

　札幌では③に関係するところを主に実施している。

Ｑ　現在の共同実施組織に改善が必要と思われる部分はあるか

Ａ　改善が必要と思われる部分はある。例えば、共同実施組織におけるグループ編制に偏りがある。

　特に北区や東区は学校数が多いことから、グループ編制が他区と異なる。その結果、同じグループ運営をしているグループ長の間で、負担感の差が生じている。

　また、共同実施全体を統括している支援室は現在２つ設置されているが、共同実施組織の運営に当たって、企画立案の機会が多い。

　そのため、２つの支援室で調整する必要があるが、スムーズに調整する環境としては整っていない。

(札幌市 2023-02-24付)