札幌市立高特事務職員会研究大会研究発表概要⑭ 旭丘高・中辻氏ら3氏 チーム学校へ専門性発揮(札幌市 2023-02-27付)
研究発表Ⅱ
▼研究テーマ=チーム学校の一員として~札幌市立高校・特別支援学校・中等教育学校事務室のチーム学校への関わり
▼発表者=市立札幌旭丘高校事務長・中辻拓実、市立札幌山の手支援学校・渡邉壇、市立札幌清田高校・田巻友茉
【アンケート結果の分析】
▼要望事項
Q 学校運営支援室の具体的な業務内容を教えていただきたい
A 支援室は、教職員課を兼務している立場で企画立案し、各校へ通知する業務等を行っている。
共同実施の目的は、学校の事務機能を強化し、事務職員が主体的・積極的に校務運営に参画することに取り組むことによって、学校教育の充実へつなげることである。
目的達成に向けては、事務職員が財務の専門性を生かし、校務運営への参画を目指す「共同実施推進計画(ロードマップ)」を策定し、4年4月1日付で通知した。
これは、公費予算のみならず、私費である学校徴収金を含め、学校財務全体を総括することによって、事務職員が財務面から校務運営に参画していくことを進めていくものである。
本年度は、全市共通重点目標として、公費について、経理事務の標準化を進め、まずは、予算から決算までの一連の流れにおける事務の標準化を目指す。
一方、私費については、学校徴収金に対する考え方や知識などを学んでいくところからスタートし、10年度までに予決算担当者を担うことを目標としている。このことは、学校教育目標を達成するために必要となる経営資源の、ヒト・モノ・カネ・情報・時間のうち、カネの部分において公費と私費を合わせた学校財務として全体を総括することで、より効果的に学校教育の充実へつなげていくものである。
Q 共同実施制度の情報や成果を、高校、特別支援学校へも提供していただけるとありがたい
A 支援室ホームページに掲載している様式等や、教育委員会ファイルサーバーに共有データがあるので、ご覧いただき使っていただきたい。
Q 共同実施による日々の情報交流や情報共有の方法などについて、学校運営支援室の方から高校、特別支援学校に説明していただく機会があると良い
A 高特事務長会と支援室の連携を進めていくことによって、今後も共同実施に関する情報を提供したいと考えている。各方面へ説明した資料等があるので必要に応じて提供できる。
【おわりに】
「学校では教員と事務は車の両輪である」。この言葉は、学校は教員だけで動いているのではなく、事務職員や他の職員と協力することで動いていくという意味で使われてきたものである。
これに外部の専門スタッフや地域社会を含め、より具現化したものが「チーム学校」だと思う。
「チーム学校」答申をあらためて読むと、学校のマネジメント強化、教員の業務の見直し、カリキュラム・マネジメント等、様々な場面で事務職員の活躍が求められている。
これは、チーム学校における事務職員への期待の大きさを表しているものと言える。
「チーム学校という言葉は知っているが、事務室では何をすればいいのだろう」。このような疑問から、今回の研究をスタートさせた。
アンケートの結果をみると、考えていた以上に各校の事務室ではチーム学校ということを意識して仕事をしていることが分かった。
答申から7年がたち、チーム学校という概念はある程度、学校に浸透しているようである。
今後は、さらにチーム力を高めるために事務職員の専門性を発揮し、時には、従来の事務職員の仕事という枠を越えて、学校運営に参加していくことも必要だと思う。
(札幌市 2023-02-27付)
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