第２次子どもの貧困対策計画骨子案　子の学び・育ち支える　札幌市　秋までに最終案

（札幌市 2023-03-02付）

　札幌市子ども未来局は２月２８日、４年度第５回市子ども・子育て会議児童福祉部会を開き、第２次市子どもの貧困対策計画の骨子案を示した。困難を抱える家庭の問題の複雑化を踏まえて、子どもの学びと育ちを支える取組などの基本施策を掲げた。秋ころまでに最終案をまとめる。

　現行計画が本年度で終了することから新たに策定するもので、市のまちづくりの基本指針第２次戦略ビジョンの個別計画の一つとして位置付ける。計画期間は５年度からの５年間。

　元年施行の改正子どもの貧困対策推進法の理念を踏まえて、基本理念を「貧困や困難を抱える子どもとその保護者の背景に様々な社会的要因があることを踏まえ、必要な支援に結び付くための体制を整える」などとした。

　市は基礎調査の結果を分析し、子どもの学びを経済的に支える仕組みや、親の就労安定へ向けた取組などに課題があると指摘。「子どもの学びと育ちを支える取組の推進」「特に配慮を要する子どもと家庭に寄り添い支える取組」など４つの基本施策を掲げた。具体的な施策として、就学奨励費や高等教育就学支援制度といった教育費の負担軽減、女性の多様な働き方支援を挙げた。

　また、ヤングケアラーや社会的養護経験者など新たな社会的課題に対する取組を盛り込むことも検討するとした。

　委員からは「物価高騰など生活環境に直結する最新の要因も考慮すべき」「支援対象を低所得層だけではなく、中間所得層も含めて支援対象を広く考えた方が良い」といった意見があった。

　意見を踏まえた上で、ことし秋ころまでに最終案をまとめる予定。５年度中の策定を目指す。

(札幌市 2023-03-02付)