札幌市教委　情報教育推進協　主体性高める取組充実　５年度ＩＣＴ活用方針を確認

（札幌市 2023-03-03付）

　札幌市教委は２月２２日、情報教育推進協議会をオンライン開催した＝写真＝。ＩＣＴ活用推進に向けた５年度の方針として「主体性を高める取組の充実」を重視し、課題探究的な学習を取り入れた授業の充実を図っていくことを示した。

　協議会は、これまでＩＣＴフォーラムとして実施していたもの。ＩＣＴ活用のねらいにより一層迫るため、名称や内容を変更した。

　昨年１２月に実施した「ＩＣＴの活用についてのアンケート」結果をもとに、自校およびパートナー校のＩＣＴ活用状況の実態把握や、モデル研究校の実践などを通して、本年度の成果や課題を振り返り、次年度に向けての見通しを持ってさらなるＩＣＴの効果的な活用や組織体制づくりを充実させることが目的。

　市内の小・中学校２９７校から管理職や教務主任らが参加した。

　教育課程担当課の寺田晋哉義務教育担当係長が本年度の成果と課題、５年度の方針について説明。

　ＩＣＴの活用についてのアンケート、協議会事前アンケート結果から、学校での端末活用が日常化し、児童生徒のＩＣＴ活用に対する有用感の高まりが表れてきた成果を紹介した。

　一方、自分の考えを表現する活動のさらなる充実、メディア利用に関わって児童生徒が生活を自らコントロールする力の育成に課題が見られたと分析した。

　このため、５年度は「主体性を高める取組の充実」を重視し、課題探究的な学習を取り入れた活動の充実を図っていくとした。

　重点は①効果的な活用②学校間・学級間の差の解消③家庭との連携・協働―の３点。

　①では、学びの質を高めるＩＣＴの効果的な活用を通して個別最適な学び、協働的な学びを一体的に充実させ、情報活用能力の育成につなげていく重要性などを示した。

　②では、各校で策定している「学ぶ力」の育成プログラムの取組をプロジェクト化し、校内全体で推進する必要性を伝えた。

　③では、「目的を持った持ち帰り」を推進するためには「子どもが持ち帰る必要性を主体的に判断できるようにすることが重要」と強調。家庭での適切かつ効果的な活用と習慣づくりが求められるとした。

　このほか、１人１台端末の年度更新に関わる説明を行った。

　パートナー校間での協議に移り、参加者はＩＣＴ活用についてのアンケート結果から見える成果と課題、５年度の校内推進、連携体制などについて話し合った。

(札幌市 2023-03-03付)