札幌市教委　さっぽろっ子宣言決定　「プラスのまほう」に　自分もみんなも大切に笑顔で

（札幌市 2023-03-02付）

　札幌市教委が本年度から策定を進めてきた「さっぽろっ子宣言」が決定した。最終候補３案の中から、市内全小中学生へのアンケートによって「プラスのまほう」が選ばれた。２月２７日、策定に携わった子ども運営委員会の代表生徒らが市教委を訪問し、檜田英樹教育長に宣言文を手交した。

　市教委は本年度、「人間尊重の教育」を市学校教育の重点の基盤として位置付け教育活動を推進している。

　これを踏まえ、これまで実施していた人権教育推進事業を「人間尊重の教育」推進事業に改称し、事業内容等を再構築した。

　「一人ひとりが大切にされている」と実感できる学校づくりに向けて、全市共通の合言葉となる「さっぽろっ子宣言」の策定を開始。事業の柱の一つである「札幌市の子どもをつなぐ自治的な活動の推進」の取組に位置付けた。

　中学校の生徒会担当教員らで構成する推進委員会、各区を代表する中学校生徒会担当生徒で構成する子ども運営委員会を設置し、昨年６月から策定に着手。全小中学生を対象に実施した「一人ひとりを大切にすること」についてのアンケート結果をもとに、生徒が主体的にアイデアを出し合い、最終候補３案をまとめた。

　１２月に第２回アンケートで投票を募り、３案の中から「プラスのまほう」が決定した。

　宣言文の“プラス”は「Ｐｏｓｉｔｉｖｅ（前向きな考えで）」「Ｌｏｖｅ（互いを大切に）」「Ｕｎｉｑｕｅ（個性を認め合い）」「Ｓｍｉｌｅ（笑顔あふれるさっぽろに）」の頭文字を合わせたもの。

　“まほう”は、さっぽろっ子「学び」のススメに示されているキーワード「まほうのかいわ」と関連させた。さっぽろっ子一人ひとりが「自分もみんなも大切にして、笑顔があふれる学校になってほしい」という願いを込めている。

　手交式では、子ども運営委員会を代表して厚別南中学校の横山結菜さん（３年）、西岡北中学校の関菜々美さん（２年）が檜田教育長に宣言文を手渡した＝写真＝。

　檜田教育長は「皆さんが作ってくれたすてきな宣言は、札幌としての宝物。策定に関わったこと、宣言をを広めていくことを大事にしてほしい」とメッセージを送った。

　市教委は今後、文書を通して家庭に周知するとともに、各学校にポスターを掲示し、学校生活における子どもの主体的な活動につながるよう積極的に活用していく。

(札幌市 2023-03-02付)