札幌市立高特事務職員会研究大会研究発表概要⑯　札幌みなみの杜高支・羽山氏ら６氏　旅費、備品管理の業務支援

（札幌市 2023-03-03付）

研究発表Ⅲ

▼研究テーマ＝事務職員の業務量軽減をめざして～相互支援の課題と可能性

▼発表者＝市立札幌みなみの杜高等支援学校事務長・羽山慶一、市立札幌大通高校事務長・武田考介、市立札幌豊明高等支援学校・小栗有貴、市立札幌開成中等教育学校・清水美優、市立札幌啓北商業高校・船山悠貴、市立札幌豊成支援学校・秋山岬

【相互支援の発足】

　３年度は計４回、旅費、備品管理の業務支援が実施された。支援では要請校の校務助手２人のイントラＰＣ２台について、財務会計システムの権限を付与し、そのＰＣを使用して出張命令書を作成する試みを行った。また、支援の依頼や報告において様式の簡略化を行い、支援に至る事務手続きの効率化を図った。

　要請校においては、臨時職員では難しい業務支援を要請することで、より直接的な業務軽減となったこと、支援校では他校の様子を見ることで研修の効果があったこと、人員不足が如実に感じられたこと、学校全体でサポートしようという仕組みは大変良いと感じられたこと、問題が共有できたとの意見があった。

　一方で「目的は良いのに実態があまりないということは、需要がないのか、制度として使いづらいところがあるのではないか」「もっと積極的に活用できれば良いのではないか」との意見があった。

　導入から手探りで実施してきた制度だが、実態が少ない、もっと活用すべきといった課題が明らかになってきた。

【相互支援の取組】

　今回の研究では、グループメンバーを中心に、実際にみなみの杜高等支援で相互支援を行った。

▽グループメンバーを中心として、週２回程度、最低８回程度の相互支援を行う

▽支援者は１人を基本とする

▽グループ内で都合がつかない場合は、他校に依頼する

▽支援はみなみの杜を中心に行う

▽時間は基本１日とする

▽事務室に支援者専用イントラ機を設置する

▽業務内容は、要請校事務長に一任する

▽支援実施後、支援者・要請者の双方がレポートを作成する

　支援実施後のレポートは、支援者と要請者がそれぞれ感じたことや気付いたことなどをまとめたアンケート形式とし、そのレポートをもとに以下の内容検証した。

▽相互支援による負担軽減

▽支援可能な業務、不可能な業務の選別

▽支援校の負担について

▽相互支援についての支援校、要請校の感想等

▽みなみの杜、豊明を知ることによる他校の感想等

▽支援者のみなみの杜、豊明へのアドバイス

▽支援による気付きを自分の仕事へどう生かすか

▽相互支援以外にどのような方法が必要か

▽相互支援の在り方への提言や感想

▽相互支援の広報、声を上げやすい雰囲気づくり

　なお、グループメンバー以外に４年度みなみの杜で相互支援を行った方にもレポートの作成に協力いただいた。

(札幌市 2023-03-03付)