道　文化振興指針改定案　地域文化　次世代に継承へ　本道優位性の根拠表現修正

（道・道教委 2023-03-03付）

　道は、北海道文化振興指針改定版の案をまとめた。昨年１２月中旬から１月中旬に募集したパブリックコメントの結果を踏まえ、素案を修正したもの。「地域文化への理解を深め、次世代に確実に継承していく」との文言を追記したほか、漫画やアニメなど本道が優位性を持つ根拠について「著名な作者を数多く輩出するといった優位性のある」との表現に修正した。

　指針は、現行指針の基本的な内容を継続しつつ、文化振興を巡る社会経済情勢の変化や関係法令の改正、国の次期文化芸術推進基本計画を踏まえ、必要な改正を行うもの。

　現行指針は平成６年に策定したもので、２８年が経過。社会経済情勢の変化や関係法令の改正、国の次期文化芸術推進基本計画を踏まえ必要な改正を行う。

　指針の改定版（案）は①基本理念②文化行政の基本的な考え方③文化振興施策の推進④推進体制等―の４章立てで構成。文化振興施策として子どもたちが優れた文化を直接鑑賞・体験する機会を確保することや世代間交流を推進するため、子どもたちが地域の文化活動に参加する機会の充実に取り組むことなどを盛り込んでいる。

　また「漫画やアニメなど、本道が優位性を持つ文化の振興」を施策に掲げている。

　昨年１２月中旬から１月中旬に募集した素案に対するパブリックコメントの結果をみると「はじめに」の「文化振興の目標」に関して、「文化振興の意義や役割を述べるのみではなく、文化の理解を深めることを取り入れるべき」との意見を受けて「地域文化への理解を深め、次世代に確実に継承していく」との文言を追記した。

　また、漫画やアニメなど本道が優位性を持つ根拠について「現況に偏った文言を施策として掲げるのは不適当である」との意見を踏まえ「著名な作者を数多く輩出するといった優位性のある」の表現に修正した。

　指針改定版は、３月までに決定する見通し。

(道・道教委 2023-03-03付)