道教委 近美リニューアル構想素案 ウィズ・キッズ理念に 何度も訪れたくなる展示を
(道・道教委 2023-03-06付)

 道教委は、道立近代美術館リニューアル基本構想(中間報告)の素案をまとめた。同館の目指す姿、施設整備の基本的な考え方、今後の進め方などを整理。教育に関わっては、コンセプトの一つに「ウィズ・キッズ」を掲げ、子どもが何度も訪れたくなるような展示やラーニング・プログラム、ワークショップ企画を実施し、生涯にわたるアートとの関わりの礎を築くことを目指す。今後は、9日から1ヵ月間実施するパブリックコメントを経て、構想案を固める見通し。

 道立近代美術館は、地域性と国際性を併せ持つ総合的近代美術館の構想をもとに、昭和52年に開館。以来、基本理念「地域に開かれ、地域の美術文化を開く」のもと、収集・保存、調査研究、展示、教育普及など美術館ならではの活動を着実に積み重ね、本道の美術文化の振興を担ってきた。

 道教委では、老朽化する同館のリニューアルを視野に、今後の同館の施設整備や役割等に関する方針を検討するため、4年1月に「これからの道立近代美術館検討会議」を設置。これまでの美術館活動の検証や今後求められる使命、役割などについて有識者や道民から意見を聞きながら検討してきた。

 基本構想(中間報告)は、現状と課題や、目指す姿、施設整備の基本的な考え方、今後の進め方など、同館の在り方を整理。

 ビジョンとして「アートの普遍的価値の継承・発展と発信に取り組むことによって、誰もがその豊かさを享受することで、多様な人々が互いを受け入れ、活かし合う、創造性と活力にあふれる社会の実現を目指す」を掲げている。

 教育に関わっては、コンセプトの一つに「ウィズ・キッズ」を設定。子どもが自ら楽しみ、何度も訪れたくなるような展示、ラーニング・プログラム、ワークショップ企画を実施し、生涯にわたるアートとの関わりの礎を築くことを目指す。

 基本構想策定後は、選択した近代美術館の整備方法に基づき、機能や役割を具体化し、施設整備や運営方法に関する計画を盛り込んだ基本計画の策定に取り組むとともに、「PPP/PFI手法」の導入を検討する。

キーワード

PPP/PFI

 PPPは、公共施設等の設計、建設、維持管理、運営等を行政と民間が連携して行うことで民間の創意工夫等を活用し、財政資金の効率的使用や行政の効率化を図る手法。

 PFIは、PFI法に基づき、公共施設等の建設や維持管理、運営等を民間の資金、経営能力および技術的能力を活用して行う手法。

(道・道教委 2023-03-06付)

その他の記事( 道・道教委)

道教委 ICT活用した公開保育 幼小の円滑な接続へ研鑚 札幌ゆたか幼の自由活動配信

道教委公開保育  道教委は1日、ICTを活用した公開保育を実施した。札幌市内の認定こども園札幌ゆたか幼稚園(丸谷雄輔園長)における自由活動の様子を配信。グループ協議や、札幌国際大学短期大学部の平野良明学長に...

(2023-03-08)  全て読む

組織再編後の道研の役割 教員の多様な学び創造へ デジタル化調査 中核研究に

 道教委は3日の道議会予算特別委員会で、来年度からの組織再編を計画している道立教育研究所の方向性について説明した。廃止となる情報処理教育センターと理科教育センターが担ってきた業務は新体制でも...

(2023-03-07)  全て読む

道教委 ネイパル利用者満足度調査 「満足」 森がトップ 全施設が「やや満足」以上9割超

 道教委は、道立青少年体験活動支援施設(ネイパル)6施設の4年度利用者満足度調査結果をまとめた。清潔さや快適さ、利用しやすさ、事業内容、食事、料金などについて調査。総合評価では、森が「満足」...

(2023-03-07)  全て読む

5団体4個人に栄誉 後志局 管内教育実践表彰

教育実践表彰小樽山の手小  【小樽発】後志教育局は4年度管内教育実践表彰の受賞者を決定した。学校教育では小樽市立山の手小学校、古平町立古平小学校、小樽桜陽高校、寿都町小中高連携推進委員会、寿都町立寿都小学校の千葉慎也...

(2023-03-07)  全て読む

リズム運動動画コンテスト入賞作 楽しく踊って体力アップ 道教委 9校入賞、動画配信中

みんなでムーブコンテスト受賞作品  道教委は児童生徒の体力向上と運動習慣確立を図る啓発動画「みんなでムーブ(キタキツネ)」リズム運動動画コンテストの4年度優秀作品を発表した。千歳市立北栄小学校をはじめ9チームの作品が受賞。こ...

(2023-03-06)  全て読む

5年度 チェックリスト提供も 全14管内で説明会開催 市町村のケアラー支援へ道

 道は新年度から、全市町村を対象とするケアラー支援に向けた説明会を14管内で開催する。市町村が取組状況を確認・管理するチェックリストを提供するほか、課題を有する市町村にアドバイザーの派遣を通...

(2023-03-03)  全て読む

CBTシステムやAIドリルなど 新たな学びへ知見共有 道教委が情報交換会を初開催

 道教委は2月28日、新しいかたちの学びの情報交換会をオンラインで初開催した。元国立教育政策研究所学力調査官で道教育大学附属函館中学校副校長の黒田諭氏による講演をはじめ、道内の学校・市町村教...

(2023-03-03)  全て読む

渡島局 高校班HPにICT授業例等 動画コンテンツ追加 いじめ根絶メッセージも

 【函館発】渡島教育局は、高校教育指導班のホームページにおいて教育活動の参考となる動画コンテンツを追加した。ICTを活用した授業実践例や、キャリア教育用として企業が求める人材等についてインタ...

(2023-03-03)  全て読む

道 文化振興指針改定案 地域文化 次世代に継承へ 本道優位性の根拠表現修正

 道は、北海道文化振興指針改定版の案をまとめた。昨年12月中旬から1月中旬に募集したパブリックコメントの結果を踏まえ、素案を修正したもの。「地域文化への理解を深め、次世代に確実に継承していく...

(2023-03-03)  全て読む

道 ケアラー支援推進計画案 認知度向上など11目標 11月に啓発活動を集中展開

表  道は5年度から3年間を計画期間とする「北海道ケアラー支援推進計画(仮称)」案をまとめた。ヤングケアラーの認知度向上や支援人材の育成など11の数値目標を設定。11月をケアラー支援に関する啓発...

(2023-03-03)  全て読む