稚内市教委　４年度全国学力等調査　小理科　全道・全国超　学校外学習時間１～２時間最多

（市町村 2023-03-16付）

稚内市４年度全国学力・学習状況調査（クリックすると拡大表示されます）

【稚内発】稚内市教委は、４年度全国学力・学習状況調査の結果詳細をまとめた。小学校は理科が全道・全国の平均を上回った。一方で、中学校は全教科で全道・全国の平均を下回る結果となった。市教委では、各教科における課題と改善点、学習指導の要点などを分析してまとめており、改善を図っていくとしている。

　本年度の調査は、市内小学校１１校の６年生１９３人、中学校７校の３年生１９５人が対象。

　小学校の領域別の正答率を全国と比較すると、国語は「言語事項」で１・６ポイント、「書くこと」で１ポイント上回った。「話すこと・聞くこと」は２・５ポイント、「読むこと」は４・３ポイント下回っている。

　正答率が３０・６％で最も低かった「伝え合いの様子の一部をもとに、文章２の良さを書く」における指導については「伝え合う経験を積み重ねることを通して、自分の文章の良いところを見つけたり、それを言葉で表したりすることができるように指導することが重要」としている。

　算数は、全ての領域で全国を下回った。「数と計算」が１・４ポイント、「図形」が４・３ポイント、「変化と関係」が０・６ポイント、「データの活用」が１・９ポイント下回っている。

　理科は「粒子」で２・１ポイント上回った。このほか、「エネルギー」が１・６ポイント、「生命」が０・４ポイント、「地球」が０・５ポイントと、いずれも若干下回った。

　中学校の領域別の正答率は、全領域で全国を下回った。教科別で最も差がついた領域は、国語が「読むこと」で６・５ポイント、数学が「数と式」で９・３ポイント、化学が「生命」の６・４ポイントとなった。

　数学で最も正答率が低かった「図形」の設問については「図形の成り立ちを生徒自身が見いだし、表現できるようにすることが大切。その際、長方形の大きさや容易に変えられるコンピューターを活用するのは効果的」などと分析している。

　質問紙調査では、学校外での月曜日から金曜日までの１日当たりの学習時間の回答をみると、小学校は「１時間以上２時間未満」が４３・７％で最も多かった。次いで「３０分以上１時間未満」が３５・８％、「２時間以上３時間未満」が８・９％、「３時間以上」がゼロだった。

　中学校は「１時間以上２時間未満」が３５・５％で最多。このほか「３０分以上１時間未満」が３０％、「３０分以下」が１６％。「２時間以上３時間未満」が９・５％、「全くしない」が６・５％、「３時間以上」が２・５％となった。

　市教委では「個々の設問や領域等に着目して学習指導上の課題を把握・分析し、児童生徒一人ひとりの学習改善や学習意欲の向上につなげていく」としている。

(市町村 2023-03-16付)