松前町 5年度教育行政執行方針 入学奨励金や給食無償 松前高の入学者確保へ(市町村 2023-03-17付)
松前町教委・宮島教育長
【函館発】松前町教委の宮島武司教育長は6日の第1回定例町議会で5年度教育行政執行方針を説明した。松前高校の入学者確保に向け、入学奨励金の支給や給食の無償提供を実施する方針を示した。
執行方針の概要はつぎのとおり。
総合計画ならびに教育大綱のもと「学力向上」「書道教育」「ふるさと学習」を柱に鋭意取組を進めるとともに、町の将来を担う子どもたちに良好な教育環境と学習環境を確保し提供していく。
「学力向上」については、4年度全国学力・学習状況調査によって、小学校は全国平均を上回り、中学校が下回るという結果となっている。引き続き学力向上対策委員会が策定したアクションプランに基づき、「教師の授業力向上」と生活リズムの改善による「松前っ子3リズム」の完全定着を柱に基礎学力の向上に取り組んでいく。習熟度の低い子どもへの個別支援のため「学習支援員」を全校に配置し、障がいのある子どもの学習や学校生活をサポートする「特別支援教育支援員」についても引き続き学校に配置していく。
ICT機器を活用したプログラミング学習と町内全域に整備された光回線を活用した家庭学習の充実を図るため、専門的知見を持った民間事業者による教職員への研修の充実を図っていく。
「書道教育」については、毎年各書道展で優秀な成績を収め、着実に成果を上げている。小中一貫教育制度のもと、書道教育推進会議や松前高校と連携し、小・中・高を通した書の日常化を進め、取組を広く町内外に発信していく。
スタートから11年目となる「ふるさと学習」については「ふるさと読本」を活用した授業を推進するとともに「ふるさと学習応援団」の協力のもと、町の自然や歴史の学習および産業などの体験や町民との交流を実践し、郷土を愛する心を育てることのできる町独自の学習を進めていく。「ふるさと読本」は、町内の風力発電施設や肉牛改良センターなど、まちの景観や産業形態の変化を踏まえ内容を見直した改訂版を発行する。
児童生徒の「体力向上」については、4年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査によって小学校男子を除き全国平均を上回る結果となっている。学校ごとに目標を設定し、体育授業のほか、休み時間などを利用した「なわとび」などの定着を図り、体力および運動能力の向上を図っていく。
松前高校生のコミュニケーション能力を高め希望する進路を実現するため、大学生との対話を行い交流する学習プログラム「カタリ場ワークショップ」を支援していく。
児童生徒の減少と併せ入学者も年々減少しているため、新たに入学奨励金の支給や給食の無償提供を実施し、保護者の負担軽減と松前高校の魅力ある学校づくりを支援していく。
「子どものいじめ防止条例」を基本に、子どもたちが安心して生活し、学ぶことができる環境をつくるため、学校・家庭・地域・行政が連携し、いじめが許されない行為であることを理解させるとともに、いじめの早期発見・早期解決に努めていく。
国が推進している部活動の地域連携に向け、学校や関連団体と協議しながら検討し、教職員が本来担うべき業務に専念できる環境整備に努めていく。
今後とも安全・安心な給食の提供に努めるとともに、学校や家庭との連携を図りながら、食育の推進に努めていく。地元を含めた道南食材の利用や給食試食会でのアンケート結果などを参考にした献立の見直しなどを行い、児童生徒に栄養バランスの取れたおいしい給食が提供できるように努めていく。本年度の学校給食費については、物価高騰で値上げをしたところであるが、4年度から実施している児童・生徒の学校給食の無償化については、引き続き実施していく。
町には東山遺跡をはじめとした縄文時代の貴重な遺跡があり土器や石器、土偶など、数多くの遺物も発掘されている。縄文文化が世界から注目されている中、児童生徒に向けた縄文文化などの学習メニューを充実させながら、発掘体験や土器づくり体験、歴史講話などを行っていく。
コロナ禍によって延期となっていた松前神楽の札幌公演を6年度に実施できるよう取り組んでいく。
(市町村 2023-03-17付)
その他の記事( 市町村)
真狩村5年度予算 学校教育支援に5千万 GIGAスクール支援
【小樽発】真狩村の5年度予算が16日に成立した。一般会計の総額は、前年度当初比4・3%増の27億375万円。うち教育費は2・1%減の2億2773万円で、構成比は8・4%となっている。 ...(2023-03-20) 全て読む
中頓別町 5年度教育行政執行方針 教育大綱の見直しへ 中頓別学園開校へ指導主事
【稚内発】中頓別町教委の相座豊教育長は、8日開会の定例町議会で5年度教育行政執行方針を説明した。義務教育学校として開校を目指す中頓別学園については、建設準備を進めていくとともに「学園のコ...(2023-03-17) 全て読む
名寄市 5年度教育行政執行方針 小中一貫教育合同連絡会議 2地区で開催 6年度義務教育学校開校へ準備
【旭川発】名寄市教委の岸小夜子教育長は、5年度教育行政執行方針で智恵文地区と風連地区について、市小中一貫教育校合同連絡会議を計画的に開催し、取組内容の質を高めるよう努める意向を示した。また...(2023-03-17) 全て読む
福島町 5年度教育行政執行方針 福島商高魅力化を支援 ドローン操縦免許取得など
【函館発】福島町の小野寺則之教育長は8日の町議会定例会で5年度教育行政執行方針を説明した。福島商業高校の存続に向け、地域課題探究学習の推進やIT企業と連携したプログラミング学習、ドローン操...(2023-03-17) 全て読む
森町 5年度教育行政執行方針 森高でIT人材育成 魅力化へ高性能PC整備
【函館発】森町教委の毛利繁和教育長は、3日の第1回町議会で5年度教育行政執行方針を説明した。森高校の魅力化に向け、高性能パソコンの整備やIT人材育成プログラムの導入等を通じて支援を推進。6...(2023-03-17) 全て読む
情報活用能力育成へ八雲町教委 グーグル 自治体PG 総合学習で展開 6年度まで全中学校で導入
【函館発】八雲町教委は5年度から、町内中学校2・3年生の総合的な学習の時間に「グーグルフォーエデュケーションパートナー自治体プログラム」を位置付ける。次年度の八雲中学校と落部中学校を皮切り...(2023-03-17) 全て読む
稚内市教委 4年度全国学力等調査 小理科 全道・全国超 学校外学習時間1~2時間最多
【稚内発】稚内市教委は、4年度全国学力・学習状況調査の結果詳細をまとめた。小学校は理科が全道・全国の平均を上回った。一方で、中学校は全教科で全道・全国の平均を下回る結果となった。市教委では...(2023-03-16) 全て読む
浜頓別町5年度教育行政執行方針 学力向上 幼保小中高一貫で 浜頓別高BYOD購入補助
【稚内発】浜頓別町教委の泉大吾教育長は、6日に開会した定例町議会で5年度教育行政執行方針を説明した。学力向上については、「個別最適な学び」を確実に行い「子ども一人ひとりの夢の実現に寄り添う...(2023-03-16) 全て読む
芦別市教委 5年度教育行政執行方針 部活動改革検討協を組織 校務支援システムを活用
【岩見沢発】芦別市教委の福島修史教育長は、5年度教育行政執行方針を説明した。教職員の働き方改革として取り組んでいる部活動の地域移行や校務支援システムの導入、芦別高校で6年度に導入を計画し...(2023-03-16) 全て読む
富良野市5年度教育行政方針 NRT 中学生も対象 新たにICT支援員配置
【旭川発】富良野市教委の近内栄一教育長は5年度教育行政執行方針で、これまで小学生を対象としていた標準学力検査(NRT)を、新たに中学生でも実施する方針を示した。また、新たにICT支援員を配...(2023-03-16) 全て読む