札幌市教委　学校規模適正化　あやめ野小校区再編検討　月寒小と月寒東小に編入へ

（札幌市 2023-05-09付）

あやめ野小学校・月寒小学校・月寒東小学校を中心とした取組案

　札幌市教委は学校規模の適正化を図るため、児童数の減少による小規模化が著しいあやめ野小学校の校区を再編し、隣接校区の月寒小学校と月寒東小学校に編入する案を示した。過日開いた月寒・東月寒地区学校配置検討委員会で、取組案の一つとして提示したもの。今後、地域住民との話し合いを通じて、より良い教育環境の在り方を検討していく。

　市教委は、少子化に伴う学校の小規模化を防ぐため、平成１９年に「市立小・中学校の学校規模適正化に関する基本方針」を策定。「小学校１２学級以上」「中学校６学級以上」を適正規模と設定した。

　あやめ野小は、昨年５月１日時点で児童数１６２人の６学級。市教委による１０年度の推計をみると、１９８人、７学級で若干増加するものの、クラス替えが困難な状況が続く見通し。

　そこで、昨年末に学校や町内会関係者、ＰＴＡなどでつくる学校規模検討委員会を設置。統廃合を含めて今後の在り方を検討していくことにした。

　市教委が２月に開いた第１回検討員会で提示した案は、あやめ野小の通学区域を再編し、隣接校区の月寒小と月寒東小に編入するもの。併せて築４９年が経過して老朽化が進む月寒小を改築し、月寒児童会館を複合化する。あやめ野小の跡地活用については、市で公共利用の可否を検討するとした。

　委員からは「クラス替えを通じて様々な人間関係を築けることは良いことだ」「特に低学年の通学距離が気になる」「一定期間、通いたい学校を選択できるようにすれば、通学状況によって校区の区切り方が見えてくるのではないか」といった意見が上がった。

　次回の検討委員会は６月１５日に開く。方針の決定時期は定めず、３ヵ月に１回のペースで開く予定。

(札幌市 2023-05-09付)