いじめ防止等の着実な推進へ　道教委が取組プラン策定　「いじめ見逃しゼロ」など１４指標

（道・道教委 2023-05-18付）

　道いじめ防止基本方針の改定を踏まえ平成３１年２月に策定した取組プランの見直しを行ったもの。いじめ防止対策等の着実な実施を図るため学校や教育委員会が重点的・継続的に取り組む内容を整理した。

　全体構成は生徒指導提要に基づき①発達支持的生徒指導②課題未然防止教育③課題早期発見対応④困難課題対応的生徒指導⑤生徒指導体制、家庭・地域・関係機関との連携体制―の５つのプランで構成しており、各プランの下に学校や道教委における具体的な取組や目標指標を定めた。

　新たな指標をみると、児童生徒の自己有用感や自己肯定感を高めるため、ソーシャル・スキル・トレーニングなど心理教育プログラムを年に複数回実施している学校を現状値の２５・２％から１００％まで引き上げる。

　いじめをしない態度や能力を身に付けるため、児童生徒自らいじめ防止に取り組む活動を一層進め、児童会や生徒会主体でいじめ防止を考える活動を行う学校、いじめ防止や解決へ関係機関と連携した教職員研修を実施した学校を１００％とする目標を示した。

　いじめの積極的認知と「いじめ見逃しゼロ」の徹底を図る取組として、学校の相談窓口の周知や道教委が作成したアセスメントツール「心と体のチェック」の活用促進を明記。学校のいじめ認知率を１００％とするとともに、いじめ認知件数がゼロの場合全ての学校で認知結果の公表・検証を行うことを目指す。

　学校間の連携促進を図るため、進級・転校の際にいじめに関する指導記録を引き継ぐほか、警察など関係機関との連絡窓口の確認、学校警察連絡協議会における情報共有についても明記した。

　いじめ重大事態の対応では、平時から調査組織を設置する市町村の割合を現状の８１・０から１００％に引き上げる目標を設定した。

　道教委はプランで掲げる取組状況を毎年度調査し、付属機関ある道いじめ問題審議会において点検・評価を実施。結果を公表する。

(道・道教委 2023-05-18付)