道教委　特別支援副校長・教頭研究協　心理的安全性の確保を　佐古指導監講話や分科会等

（道・道教委 2023-05-19付）

全道から約１００人が参加した

　道教委は１５日から２日間、道立特別支援教育センターで、５年度道特別支援学校副校長・教頭研究協議会を開いた。全道の特別支援学校の副校長、教頭約１００人が参加。佐古勝利教育指導監による講話や行政説明、３部会や障がい種別の分科会協議などを通して、副校長・教頭としての職能の向上に励んだ。

　開会式では、特別支援教育課の大畑明美課長があいさつ。障がいの多様化や医療的ケアを必要とする人の増加に伴い、ニーズが多様化したとして「特別支援学校においては、学校内外の専門家と連携しながら指導する必要がある」と指摘。さらに「積極的に意見交流を行い、課題解決に資する様々な視点を持ってほしい」と効果的な組織づくりの実現に向けて期待を寄せた。

　続いて、佐古教育指導監が「副校長・教頭に期待すること」と題して講話。副校長・教頭の職務上の違いなどを整理した上で、校長が示す学校経営方針の具現化に向けて「事実や根拠に基づいた報告・連絡・相談を徹底するとともに、課題への対応が社会通念上正しいものなのかを踏まえて対応してほしい」と呼びかけた。

　中教審答申において、校長に求められる役割と資質・能力に挙げられる①マネジメント能力②アセスメント能力③ファシリテーション能力―の３点に言及し「皆さんもこの３点を意識して、校長と共に学び続けてほしい」と訴えた。

　教職員の専門性向上と人材育成に関わっては「地域のリソースを活用し学び続ける環境を、管理職がリードしてつくっていく必要がある」と強調。そのためには「心理的安全性の確保が重要」と位置付け「無知」「無脳」「邪魔」「否定的」と思われる対人関係リスクを排除し、「話しやすさ」「助け合い」「挑戦」「新奇歓迎」の４つの因子を大切にした環境の構築の重要性を説いた。

　講話後は、特別支援教育に関する基本方針、特別支援教育課所管事項などの説明のほか、副校長、２年目以上の教頭、新任教頭に分かれて分科会を開き、協議した。

　２日目は「学校運営上の課題と解決の方策」について、副校長、視覚障がい、聴覚障がい、知的障がい、肢体不自由・病弱などの障がい種別に分科会を開いた。

(道・道教委 2023-05-19付)