道教委 学校力向上総合実践事業 岩見沢市など28地域指定 教育課題解決へ学校モデル構築 中核28校指定79校
(道・道教委 2023-05-25付)

 道教委は、学校力向上に関する総合実践事業の5年度指定地域を決定した。岩見沢市や函館市など新規7地域を含む28地域を指定。中核校には新規6校を含む28校、指定校には新規19校を含む79校を指定した。事業内容には新たに、今日的な教育課題を解決する学校モデルの構築を設定。ICTを活用した充実を図るほか、学校事務の共同実施を通じて事務機能を強化するなど、指定地域ごとに学校力向上に向けた取組を進める。

 平成25年度から実施している同事業は、管理職のリーダーシップのもと、全教職員が一つのチームとなって包括的に学校改善を推進し、実践の成果を普及・啓発することで、本道の小・中学校の学校力向上を図っている。

 2年度から、これまでの取組を継続して推進する「学校指定」に加え、中核となる学校を中心として地域全体で学校力向上を図る仕組みを構築する「地域指定」の取組を推進。また、3年度から地域指定のみで取組を進めている。

 指定期間は5年度から2年間。

 指定地域は、中学校区を基本とした小・中学校および義務教育学校4校程度とする。1市町村内で地域を構成できない場合、複数市町村での指定もできる。

 また、1指定地域内には、事業を中核となって推進する中核校と中核校の取組の汎用化・一般化を図る指定校を設置。義務教育9年間の系統性を踏まえ、幅広く成果を普及するため、1指定地域内には、必ず中学校を配置する。

 加配措置については、原則1指定地域内の中核校に専科指導教員および事務職員を各1人配置。小学校高学年の教科担任制における専科指導(週当たり15時間以上)、中核校・指定校の取組の成果普及などに活用する。

 本年度から事業内容に、今日的な教育課題を解決する学校モデルの構築を位置付け①ICTを活用した教育の充実②「北海道アクション・プラン」(第2期)を踏まえた働き方改革の実施―の2点について取り組む。

 ①では、デジタル教科書等の効果的な活用等、1人1台端末を活用した授業改善に取り組むほか、1人1台端末の日常的な活用による学びの充実、教員のICT活用指導力等の向上を目指して取組を進める。

 ②では、個々の教職員の課題意識を踏まえた改革の目標設定など働き方改革のプロセスを明確化する。

 また、本年度から学校事務の共同実施による学校間の連携を新たに位置付け、事務職員がより主体的・積極的に校務運営に参加する取組を推進する。

 道教委の学校力向上に関する総合実践事業の5年度指定地域・指定校はつぎのとおり(①中核校②指定校)。

▼空知

▽芦別市=①芦別小②上芦別小、芦別中、啓成中

▽岩見沢市―新=①東光中②岩見沢小、東小

▽栗山町―新=①栗山中②栗山小、角田小、継立小

▼石狩

▽恵庭市―新=①恵み野中②恵み野小、恵み野旭小

▽北広島市=①東部中②東部小、北の台小

▼後志

▽小樽市=①稲穂小②花園小、西陵中、菁園中

▽倶知安町=①倶知安中②倶知安小、北陽小

▼胆振

▽登別市=①幌別小②幌別東小、幌別中

▽伊達市=①伊達小②東小、伊達中

▼日高

▽浦河町=①堺町小②浦河小、浦河第一中

▽えりも町=①えりも中②えりも小、笛舞小、えりも岬小、庶野小

▼渡島

▽函館市―新=①本通中②鍛神小、南本通小、東山小、本通小

▽七飯町=①七重小②藤城小、峠下小、七飯中

▽知内町・福島町―新=①知内小②涌元小、知内中、福島小

▼檜山

▽厚沢部町=①厚沢部小②鶉小、館小、厚沢部中

▼上川

▽旭川市=①大有小②近文小、北光小、北門中

▽名寄市=①名寄東小②名寄小、智恵文小、智恵文中、名寄東中

▽名寄市=①風連中央小②中名寄小、名寄西小、名寄南小、風連中、名寄中

▼留萌

▽留萌市=①留萌小②港北小、港南中

▼宗谷

▽稚内市=①稚内南小②稚内港小、稚内南中

▽浜頓別町・猿払村―新=①浜頓別小②浜頓別中、浅茅野小

▼オホーツク

▽網走市=①網走小②南小、第一中、第三中

▽北見市=①三輪小②西小、光西中

▼十勝

▽大樹町・広尾町=①大樹小②大樹中、広尾小、豊似小、広尾中

▽帯広市=①広陽小②啓西小、西陵中

▼釧路

▽鶴居村=①鶴居中②鶴居小、幌呂小、下幌呂小、幌呂中

▽標茶町―新=①標茶小②磯分内小、沼幌小、標茶中

▼根室

▽別海町=①別海中央小②中西別小、別海中央中、中西別中

(道・道教委 2023-05-25付)

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