渡島局　ＥＢＥ事業推進校　長万部高、松前高を指定　中学校と連携し学習習慣定着

（学校 2023-06-14付）

　【函館発】渡島教育局は本年度、道教委のエビデンスに基づく資質・能力育成事業において、長万部高校と松前高校を推進校に位置付け、生徒の望ましい学習習慣定着に向けた取組を開始する。両校が所在する長万部町と松前町の中学校と連携し、学力等の課題や成果を共有するほか、ＩＣＴを活用した授業改善や効果的な授業の指導案を作成。校内研修の活発化や指導主事訪問などを取り入れた授業実践を継続的に行うことで、生徒に必要な資質・能力の育成を目指す。

　事業は学力向上推進事業の後継事業として、新たに実施した“子どもたちの未来を拓く”学びのトランスフォーメーション推進事業の一つ。

　小中高１２年間を一体的に捉えた児童生徒の学力や学習状況等を踏まえ、各管内でＩＣＴを効果的に活用した組織的な授業改善や学力向上等に向けた体制の整備など小中高一貫した取組を推進する。

　事業の一環として、渡島局では、これまで中高の学習の接続を生かした教育活動に取り組んでいた長万部高と、前年度就職指導の改善に関する研究事業の指定校として、小中高の系統性を意識したキャリアパスポートの開発に取り組んできた松前高の２校を推進校に指定。両校の所在する長万部町と松前町の全国学力・学習状況調査結果を分析した上で、学びの接続を意識しながら中学校の学習課題や高校の授業改善の方向性を明確化できるよう支援する。

　在籍生徒のうち、町内中卒者の割合が７０％以上を占める両校の３年度の学習状況調査の結果では、高校入学前と比較して学習意欲が高まっている生徒が多く在籍している一方、家庭学習時間や学習習慣の定着に課題がみられている。

　こうした課題を踏まえ「中学校までの学びの成果・課題を踏まえた授業改善の視点」をテーマに、生徒の学習習慣の定着化に向けた取組を計画。校内研修のほか、中学校、高校相互の授業参観などを通して教職員の授業改善を図り、生徒の変化を確認する。

　また、継続的に取り組んだ授業実践の成果をＥＢＥ協議会で発表。年度末には、学習状況調査やＣＢＡ学力テストを実施し、目標の達成状況を振り返り検証結果を共有する予定。

(学校 2023-06-14付)