公共事業への理解深化　豊富中　稚内開建出前講座　地域の自然、農業考える

（学校 2023-06-29付）

展示物を確認しながらクイズに挑戦する生徒

　【稚内発】豊富町立豊富中学校（高橋一哉校長）の１年生２５人は２６日、町内のサロベツ湿原センターで行われた開発局稚内開発建設部の出前講座に参加した。利尻礼文サロベツ国立公園や豊富町の農業に関する講話などを通して、自身が住む地域の自然と公共事業の重要性について理解を深めた。

　同校では、総合的な学習の時間で３年間を通して豊富について学ぶ授業を展開。１年生は、地域の自然や農業に関する学びを深めるため、開建の出前講座に参加している。

　講話では、道地方環境事務所稚内自然保護官事務所の中村仁氏がサロベツ国立公園、稚内開建の前田昌則土地改良情報対策官がサロベツの地域農業と自然再生事業について解説した。

　このうち前田対策官は、豊富の基幹産業でもある酪農について「乳牛は広大な牧草地で健康に育ち、道内の飲用乳市場で２０％の割合を占めている」と、町が道民の生活に大きく影響を与えていることを強調した。

　その上で「開建では牧草を育てやすい環境を整えるため、農地整備を推進している」とこれまでの事業内容を紹介しながら、公共事業の重要性を説いた。

　生徒はこのあと、同センター内の展示物を活用したクイズ学習に取り組んだほか、令和２年度に完了した国営総合農地防災事業サロベツ地区の緩衝帯を見学。自身が住む地域について学びを深めた。

(学校 2023-06-29付)