持続可能な大会考える　札幌藻岩高　ＳＤＧｓ題材に　開幕まであと２日

（札幌市 2023-07-20付）

環境広場ほっかいどうで学習成果を発表する佐藤さん

　全国高校総体（インターハイ）が間もなく開幕する。市立札幌藻岩高校（尾﨑茂樹校長）では、ＳＤＧｓとインターハイを題材にした体育の授業を展開し、生徒たちが「持続可能な大会」について考えた。３年生の佐藤琴乃さんらのグループは電子パンフレットを活用するなどアクションプランをまとめ、ことし４月に開かれた環境イベントで発表した。

　授業は令和３年、当時の１年生「体育理論」で実施した。全３時間で、はじめにグループごとにスポーツが環境に与える影響や解決策を考察。東京五輪でのＳＤＧｓ達成に向けた取組例についても学び、インターハイが目指す姿を高校生の視点でまとめた。

　開催年を迎えたことし、授業を受けた佐藤さんは、市内で開かれた先進７ヵ国（Ｇ７）気候・エネルギー・環境相会合に合わせた環境イベント「環境広場ほっかいどう」で授業成果を発表した。

　ごみを出さないための取組として、電子パンフレットの活用やマイボトルの持参などを提案。選手にも、再生素材のユニフォームを選択するなど環境負荷の少ない用具の使用を提言した。また、同校で実施している不要になった用具の寄贈や再利用の活動をＰＲすることで、ものを大切にする意識を促す必要があるとした。

　生徒たちのアイデアは、インターハイの運営に生かしてもらおうと、道実行委員会に提出した。

　陸上部に所属する佐藤さんは、授業後に自身が出場した大会で、必要以上に紙が使われていることや短距離の移動でも頻繁に車が使われていることなどの問題点に気付けたと言い「自分たちのスポーツ活動を見つめ直す機会になった」と話す。

　「将来、また北海道で開催されるよう、ずっと続いていける大会であってほしい」と願った。

(札幌市 2023-07-20付)