札幌市教委　開成中等と旭丘高で　部活動地域移行　１０月から実証事業　複数校運動部中学生集め

（札幌市 2023-08-18付）

　札幌市教委は、部活動地域移行の課題を探るため、複数校の中学生を集めて運動部活動を行う実証事業を１０月から始める考え。市立札幌開成中等教育学校と市立札幌旭丘高校を拠点に、外部指導者が休日の地域スポーツ活動を指導する予定で、委託業者を公募している。指導者の確保や費用負担などの課題を整理する。

　スポーツ庁による５年度地域スポーツクラブ活動体制整備事業。地域移行の受け皿となる運営団体の整備や指導者の配置など、部活動の地域移行に向けた実証に取り組むもので、道内では札幌市を含む２１市町村が採択を受けた。

　札幌市の事業はバドミントン部が対象。生徒を対象にしたアンケート調査でニーズが高かったことなどから決めた。

　開成中等教育と旭丘高の２校を拠点に市内中学校の部員を集め、拠点校の生徒と一緒に活動する計画。１拠点当たり男女各６０～８０人程度を予定している。

　指導者は日本スポーツ協会の公認スポーツ指導者などを想定し、土・日、祝日の指導を週１回３時間程度担当する。

　また、消耗品で、生徒の費用負担が大きいシャトルの購入費を含む参加費は無料とし、委託業者がシャトルの購入や管理を行う。どの程度の費用が必要かを検証する考え。保険加入手続きなどの事務作業、保護者への連絡対応についても担い、環境整備に必要な課題を洗い出す。

　事業は来年２月まで。実施後は生徒や保護者へのアンケート調査を踏まえた報告書をまとめる。

　市は委託業者を公募しており、２１日に入札結果を公表する。

(札幌市 2023-08-18付)