オール檜山学び合いPJ兼DX協 情報活用能力育成 効果的な授業へ 先進校や乙部中の実践共有
(道・道教委 2023-08-28付)

オール檜山「学び合い」プロジェクト兼ICTを活用した学びのDX事業管内コンソーシアム協議会
オール檜山「学び合い」プロジェクト兼ICTを活用した学びのDX事業管内コンソーシアム協議会

 【函館発】檜山教育局は7月下旬、第2回オール檜山「学び合い」プロジェクト兼ICTを活用した学びのDX事業管内コンソーシアム協議会をオンラインで開催した。文部科学省のリーディングDXスクール事業指定校における取組とロイロノート等を活用し、生徒の思考力を育む乙部町立乙部中学校の授業実践を共有。管内小・中学校、高校の教職員13人が参加し、個別最適な学びと協働的な学びの実現とともに、児童生徒の情報活用能力を育成する効果的な授業の在り方を探った。

 1人1台端末とクラウド環境を活用した効果的な教育実践の創出・モデル化を目的とする同事業について、道内では旭川市立緑が丘小学校、緑新小学校、西御料地小学校、緑が丘中学校、帯広柏葉高校の5校が指定を受けている。

 講座兼会議では同事業の指定校における取組と管内学校における実践を2部構成で共有し、個別最適な学びと協働的な学びの充実につながるICT活用について情報提供した。

 事業指定校のうち、緑が丘中美術科の自画像を描く授業では生徒が端末で自身の顔を撮影し、鏡と合わせて目の大きさや位置を確認するなど課題解決に向けて自発的に学習に取り組んでいる。

 こうした授業動画を複数共有し、児童生徒がICTの有用性を理解するとともに、情報活用能力の育成を目指すための年間指導計画や校内研修、校務の効率化などの取組を確認した。

 管内の取組では学び合いプロジェクトの一環として乙部中の渡邉貴生教諭が講師を務めた。ロイロノート等を活用し、学習内容を整理したり、友人や自らの考えを可視化できたりする授業実践を紹介。社会科を例に「得た知識を関係図にまとめる」「パワーポイントを活用し共同編集する機会を設定する」といった指導の工夫を発表した。

 ロイロノートの活用では、原子力発電のメリットとデメリットを生徒に考えさせ、今後日本に望ましい発電について「ダイヤモンドランキングツール」を活用して考えを視覚化する取組を紹介。

 ICTを活用した学びを深めるための注意点として「ネット検索で終わる質問は避ける」「すぐに答えが分かってしまうもので終わらない発問を心がける」などを挙げた。具体的には社会的事象との背景や過去、未来とのつながりを問う質問によって生徒の思考力を引き出す工夫に努めていることを周知。ICTを活用した授業で学びを深めるための活動について、可視化や比較、分かりやすく相手に説明する活動など、集めた情報を活用・整理し、生徒が理解を深められる教師の働きかけをポイントとした。

(道・道教委 2023-08-28付)

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