十勝管内 文科省・道教委指定事業 リーディングDXスクール 帯広柏葉高で 十勝局 文科3事業、道教委17事業
(道・道教委 2023-08-28付)

 【帯広発】十勝教育局は、本年度の管内における文部科学省・道教委の研究指定校をまとめた。文科省で3事業、道教委で17事業の計20事業。文科省の新規事業・リーディングDXスクール事業には帯広柏葉高校が指定された。新しいかたちの学びの授業力向上推進事業では、帯広市と音更町を指定地域に5校へ推進教員を配置している。

 指定事業の概要はつぎのとおり。

◆文科省

▼スクールカウンセラー活用事業

▽指定先=帯広市、幕別町、本別町、中札内村、更別村、大樹町、広尾町、陸別町、音更町、士幌町、上士幌町、鹿追町、新得町、清水町、芽室町、池田町、豊頃町、浦幌町、帯広柏葉高、帯広農業高、帯広工業高、更別農業高、大樹高、帯広三条高、上士幌高、鹿追高、清水高、芽室高、広尾高、本別高、帯広緑陽高、音更高、幕別清陵高、池田高、中札内高等養護、帯広盲、新得高等支援、帯広聾

 学校における教育相談体制の充実を図るため、児童生徒の臨床心理に関して高度に専門的な知識および経験を有する者をスクールカウンセラーとして配置し、児童生徒へのカウンセリングや教員および保護者への助言を行う。

▼スクールソーシャルワーカー活用事業

▽指定先=音更町、幕別町、清水町、広尾町

 問題を抱えている児童生徒に対し、教育分野に関する知識に加え、社会福祉等の専門的な知識や技術、経験を用いて、児童生徒が置かれた環境へ働きかけたり、関係機関等とのネットワークを活用したりして、課題の解決を図る。

▼リーディングDXスクール事業

▽指定先=帯広柏葉高

 1人1台端末とクラウド環境を活用した効果的な教育実践を創出・モデル化し、互いの実践からの相互啓発を強く推奨しつつ校種を越えて横展開することにより、全国全ての学校における教育活動の高度化の実現に資する。

◆道教委

▼地域医療を支える人づくりプロジェクト事業(医進類型指定校)

▽指定先=帯広柏葉高

 将来における地域医療を支える人材を育成するため、医学部への進学を目指す道立高校の生徒に対して、地域医療の現状や医師という職業への理解を深める機会を提供し、地域医療を担う使命感を育成するとともに、教育課程や指導方法の改善・充実を図ることによって、進路希望の実現に向けた効果的な学習支援に努める。

▼高校生ステップアップ・プログラム

▽指定先=音更高

 道立高校における不登校や中途退学の未然防止、自殺の予防を図るため、生徒の心の健康に係る早期の問題認識や援助希求的態度の育成を図る取組、予防的・開発的な視点に基づく生徒の人間関係を形成する力やコミュニケーション能力の育成を図る取組の実践および教員への普及を図る「高校生ステップアップ・プログラム」を実施し、その成果等を全道に普及する。

▼学校力向上に関する総合実践事業

▽地域指定=大樹町、広尾町(中核校―大樹小。指定校―広尾小、豊似小、大樹中、広尾中)。帯広市(中核校―広陽小。指定校―啓西小、西陵中)

 管理職のリーダーシップのもと、全教職員が一つのチームとなって包括的な学校改善を図りながら、今日的な教育課題を解決する学校モデルを構築し、実践の成果を普及・啓発することによって、本道の小・中学校の学校力向上を図る。

▼学校種間連携サポート事業

▽指定先=清水町(清水小、清水中、御影小、御影中)、池田町(池田小、池田中)

 中学校区における育成を目指す資質・能力の設定および小・中学校の教職員、保護者、地域住民による共有、小・中学校9年間を通じた教育課程の編成・実施等、地域の実情に応じた小中一貫教育の導入および円滑な実施への取組を支援することによって、学校種間連携による教育の質の向上を図る。

▼新しいかたちの学びの授業力向上推進事業

▽指定地域・配置校=音更町(音更小、鈴蘭小)、帯広市(緑丘小、栄小、明和小)

 児童生徒の学力向上に積極的に取り組もうとする複数の小・中学校に1人ずつ授業改善推進教員を配置し、その推進教員からなる「新しいかたちの学び授業力向上推進グループ」を活用して、教員の授業力向上、学校全体の授業改善に取り組み、その成果を管内等への普及に取り組む。

▼北海道ふるさと教育・観光教育等推進事業

▽実践校=芽室町上美生小(アイヌ)、帯広市帯広第二中(北方領土)、豊頃町大津小(観光)

▽協力校=足寄町螺湾小(アイヌ)、士幌町上居辺小(北方領土)、浦幌町浦幌小(文化遺産)、幕別町忠類小(観光)

 道徳、総合的な学習の時間、特別活動等において「アイヌの人たちの歴史・文化等」「北方領土」「縄文遺跡群」「北海道の文化遺産等」の学習を取り上げたり、北海道の自然や文化、観光産業等の教育資源を活用したりすることによって、北海道についての理解を深め、郷土に対する愛着や誇りを育むふるさと教育・観光教育の充実を図る。

▼退職教員等外部人材活用事業

▽指定先=音更町(音更小、鈴蘭小)、中札内村中札内小、幕別町幕別小、池田町池田小、帯広市(緑丘小、柏小、啓北小、栄小、豊成小、稲田小、帯広第八中、明星小、大空学園前期・後期)

 退職教員や社会人等を非常勤講師として配置し、それらを活用し、理数教育の充実、児童生徒の学力向上に資する。

▼自主・自律的な学習習慣・生活習慣確立モデル事業

▽指定先=池田町(池田小)、帯広市(緑丘小、啓北小、帯広第八中)

 自主・自律的な学習習慣や生活習慣の確立に向け、端末を活用した取組を推進する。

▼地域連携研修

▽実施地域=帯広市(明星小、広陽小)、大樹町(大樹小)

 学校における教育指導の充実に資するため、地域の教育課題に基づいて、教職員が教育実践等の調査研究を行い、地域の複数校が連携して研修活動を実施することによって、学校間の交流・連携の推進を図るとともに、地域における教育活動の充実を図る。

▼特別支援教育総合推進事業・発達障がい支援成果普及事業

▽指定先=大樹町

 発達障がいのある子どもやその保護者への早期からの教育相談や支援体制の充実を目指し、各管内に推進地域を指定し、その取組の成果を広く道内に普及することによって、本道における発達障がいの可能性のある幼児児童生徒への切れ目のない一貫した指導や支援の充実を図る。

▼スクールヘルスリーダー派遣事業

▽指定先=音更町東士幌小

 経験豊かな退職養護教諭を養護教諭未配置校へ派遣し、校内での研修や個別の対応が求められる子どもへの対応方法等について教職員に指導を行い、子どもたちが抱える現代的健康課題に適切に対応できる環境の充実を図る。

▼体育専科教員活用事業

▽指定先=本別町本別中央小

 体育を専門とする教員を児童の体力向上に積極的に取り組もうとする小学校等に配置し、学級担任等とのチーム・ティーチングによる指導や授業づくりの支援等を行い、小学校教員の体育に関する指導力の向上や学校全体の体力向上の取組の充実を図る。

▼体育エキスパート教員活用事業

▽指定先=清水町清水小

 児童の体力向上に関し、支援を必要とする複数市町村の小学校を巡回し、学級担任等とのチーム・ティーチングによる指導や、体育授業の改善および授業以外の取組について支援や指導助言等を行う小学校体育エキスパート教員を配置し、小学校教員の体育の指導力向上および体力向上の取組の充実を図る。

▼中1ギャップ問題未然防止事業

▽指定先=芽室町(芽室小、芽室南小、芽室中)

 子どもの人間関係づくりの能力の育成や小・中学校間の連携を促進するとともに、家庭や関係機関との情報共有を図るなど、中1ギャップ問題解消の取組を実施する。

▼道立学校ふるさと応援事業

▽指定先=帯広柏葉高

 ふるさと北海道の振興を願う個人または法人からの寄付金を財源として、道立学校の特色ある教育活動や、教育環境の充実を図る。

▼道高校定時制・通信制パワーアップ事業

▽指定先=帯広柏葉高

 定時制・通信制課程では、様々な入学動機や学習歴を持つ者が学んでいることを踏まえ、多様なニーズに対応した本道の定時制・通信制教育の改善・充実に資する実践研究を行う。

▼地学協働活動推進実証事業(道CLASSプロジェクト)

▽指定先=帯広三条高(推進校)、本別高(連携校)、帯広工業高(サポート高)

 地域と学校との連携・協働体制を整備し、活動を通じて「まち・ひと・しごと」と「学び」とのつながりづくりに貢献できるよう取組を実施する。

(道・道教委 2023-08-28付)

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