女性教員登用　環境整備へ協議　基本方針見直しへ検討会議

（道・道教委 2023-08-25付）

とかち小・中学校教職員人材育成基本方針検討会議

　【帯広発】十勝教育局は１８日、「とかち小・中学校教職員人材育成基本方針」検討会議をオンラインで開催した。管内教育委員会連絡協議会をはじめとする教育団体等の代表者９人が出席。基本方針の改正案や女性教職員登用に向けた環境整備等に関して協議した。

　検討会議は、とかち小・中学校教職員人材育成基本方針の趣旨を踏まえ、具体的な取組や連携の方策等について検討し、管内における人材育成の活発な取組を促進するとともに、基本方針に対し必要に応じて見直しと修正を加えることを目的としたもの。

　十勝局の多田博昭次長は開会に当たり、教員採用選考検査の倍率低下や教員等の不足によって欠員が生じる事態に加え、学校組織の年齢構成や経験年数の不均衡が見られるなど、教職員を巡る環境の変化を指摘。「ミドルリーダーの育成とともに、女性管理職の登用は５～８年度にかけて新たに１８人登用する必要がある」とし、人材育成の在り方に関して忌憚のない意見を求めた。

　続いて、基本方針の改正案を説明し、各団体の取組を共有した。

　十勝小・中校長会と帯広市校長会が例年共催している主幹教諭世代等を対象とした「スクールリーダー育成セミナー」や、帯広市教委が本年度から実施している「エキスパート教職員実務研修」など、研修による人材育成を紹介。管内教育研究サークル協議会では、３０代前後の教員が研修等の運営や企画、講師を務めるなど、ミドルリーダーの育成につなげている。

　十勝教育研究所は前年度、所員育成指標を作成し、面談等の振り返りや所員研修で活用しているほか、テレワークを可能にするためにシステムを改修し、働きやすい環境の整備を図っている。

　このあと、女性活躍推進法に基づく特定事業主行動計画（第２期）を踏まえた管内の取組を共有した。

　本年度の管内における小・中学校の女性管理職員数の割合が１２・５％となっていることを提示。８年度の目標値を１６・７％とし、ミドルリーダー研修の開催や管内女性管理職会と連携した取組、人事や公宅入居の配慮等を進めていることを伝えた。

(道・道教委 2023-08-25付)