地域資源や連携の在り方等協議　子の体験活動推進へ　札幌市社会教育委員会議

（札幌市 2023-08-31付）

札幌市社会教育委員会議

　札幌市社会教育委員会議は本年度、「子どもの体験活動の推進について」をテーマに協議を進めていく。２２日に開かれた第１回会議では「市内や近郊にはどのような地域資源があるか」「学校や青少年教育施設、地域等とどのような連携の形が考えられるか」などを論点に、各委員が意見を述べた。来年３月上旬に総括する予定だ。

　市教委では、夏季・冬季における林間学校事業、なかよしキャンプ事業、冬の自然体験フェスといった野外教育事業を推進し、札幌市の自然を生かした体験活動の場を提供している。

　一方、文部科学省が昨年１２月に公表した子供の体験活動推進に関する実務者会議論点のまとめによると、少子化や子どもの生活の多様化、家庭環境の変化などを背景に子どもの体験活動の場や機会が減少傾向にあるという。さらに、新型コロナウイルス感染症拡大によって体験活動の減少に拍車がかかっている。

　体験活動推進に向けた課題として、量と質の確保、教育的価値の啓発などが示されている。こうした全国的な課題を市に置き換え、取組の充実に向けた意見を募ろうと本年度の協議テーマに設定した。

　「市内や近郊にはどのような地域資源があるか」「学校や青少年教育施設、地域等とどのような連携の形が考えられるか」「達成感や学び、連帯感を感じられるプログラムを作成するために重要な視点は」などを論点として提示した。

　２２日の社会教育委員会議では、各委員から「自然体験に限らず、幅広い視点で体験活動を考えていきたい」「美術館や博物館などと連携し、“本物”に触れる体験をさせてあげたい」「不登校やひとり親家庭など、活動に参加するハードルが高い子どもへのアプローチを考えていく必要がある」などの声が上がった。

　今後、１１月中旬の第２回、来年１月中旬の第３回会議で協議し、３月上旬の第４回会議で総括する予定だ。

(札幌市 2023-08-31付)