札幌市教委　教育振興基本計画素案　バリアフリートイレ　整備割合に改訂　目標指標　学校ＥＶ整備数を

（札幌市 2023-09-05付）

　札幌市教委は、仮称・第２期教育振興基本計画の全体素案をまとめた。１日に開かれた第３回検討会議で示したもの。これまでの会議での意見などを踏まえた主な変更点として、成果指標の一つを「市立園・学校におけるバリアフリートイレの整備割合」に改めるなどの改善を加えた。

　これまで、市の教育が目指す人間像と人間像を実現するための３つの基本的方向性を示す「教育ビジョン」案を６月の第１回会議、前期５年間で具体的に取り組む施策および事業・取組を示す「アクションプラン」案を７月の第２回会議で提示。

　市の教育が目指す人間像「自立した札幌人」のもと、３つの基本的方向性および１２の推進施策、６～１０年度の前期５年間で取り組む重点３項目を掲げた。

　今回は、これまでの会議での意見を踏まえて変更を加えた全体素案を報告した。

　主な変更点として、成果指標の一つ「公立学校施設へのエレベーター整備数」を「市立園・学校におけるバリアフリートイレの整備割合」に改めた。４年度時点の当初値は６３・４％で、１０年度までの目標値は１００％となっている。

　また、図書館に関する成果指標について、電子図書館などの非来館型サービスが普及してきている状況を踏まえ「図書館の利用登録がある市民の割合」を新設。当初値１４・６％から１０年度までに２５％に引き上げることを掲げた。

　これによって成果指標は２３項目から２４項目となった。

　このほか、前期５年間の重点１「共生社会を担う力の育成」に向けて取り組んでいく事業に地域学校協働活動推進事業、コミュニティ・スクール推進事業を追加。

　重点２「誰一人取り残されない教育の推進」については、特別支援教育に関する校内支援体制の充実、いじめ対策・自殺予防の推進に取り組んでいくことを加えた。

　今後は、９月中に素案を確定させ、１１月ごろに市議会に提示。来年１月以降にパブリックコメント、キッズコメントを募集し、年度末ごろに策定する予定としている。

(札幌市 2023-09-05付)